自分の活躍できる範囲を広げたい!
もっとスキルアップしたい
というように、ベンチャーへの就職を考えている人もいるでしょう。
しかし、当然ながらベンチャーにはメリットもあればデメリットもあります。
僕は20代で2回の転職を経験しており、初めての転職で大企業からベンチャーに転職しました。結果的に僕は大企業(メガベンチャー)に戻りましたが、ベンチャー企業で得た経験があったからこそ今では高めの給料をもらえていると思っています。
この記事では、
- ベンチャーのメリット・デメリット
- ベンチャーに就職すべき人
- いいベンチャー企業とブラック企業を見分ける方法
を紹介するので、ベンチャー企業に就職するか迷っている方は参考にしてみてください。
ベンチャーと大企業の違い
大企業とベンチャー企業を大まかに比較すると以下のようになります。
項目 | 大企業 | ベンチャー |
---|---|---|
仕事のスピード感 | 社内りん議や意思決定 機関が多数あるため遅い | 組織の階層が少ない分、 現場判断で動くことが 多いので早い |
社内の雰囲気 | 年齢層が高い人が多くなる ので落ち着いた雰囲気 | 年齢層が若いので、 エネルギッシュ |
身につくスキル | 特定のスキルを身につける のに向いている | 何でも屋さんになる |
給料・福利厚生 | 新卒だと給料は低めだが 福利厚生含めて良い | 基本的には高くはない |
昇給・昇格 | なんだかんだ年功序列 | 結果さえ出せば 昇給・昇格しやすい |
社会への影響力 | 資本力と既に業界との太い パイプがあるので大きい | 特定の業界のニッチな市場を 攻めているため小さい |
一番気をつけないといけないのは、実はベンチャーよりも大企業の方が成長できるということです。大企業のほうが研修や教育制度がしっかりしているからですね。
次の章からより詳しくベンチャーのメリットとデメリットを紹介します。
ベンチャーのメリット・デメリット
何事もメリットとデメリットは表裏一体です。なので、ここではベンチャー企業にありがちな特徴をもとに、メリットとデメリットそれぞれの面を紹介します。
任される仕事の範囲が広い
メリットとデメリットは以下の通りです。
- メリット:複数の職種にチャレンジできる
- デメリット:専門的なスキルは身につけづらい
メリット:複数の職種にチャレンジできる
ベンチャーは人数が少ないので、自分の職種をまたいで行動することが評価されます。なので、いろんなことにチャレンジしたい!という人にはオススメの環境です。
ベンチャーで営業をしています。クライアントから「御社のサービスが使いにくい」という声を聞きました。
なので、エンジニアと一緒に訪問して、サービスの改善を一緒に考えました。
なお、この時あなたは「営業」だけではなく「サービス開発」という役割も同時に担っています。
もちろん大企業でもこのように動くことはあると思います。ただ、大企業よりも各部署の役割の垣根は曖昧で、誰もが複数の部署に属しているようなイメージです。
デメリット:専門的なスキルは身につけづらい
逆に言うと、ベンチャーは特定のスキルを磨くには向いていません。1つの職種にかけられる時間が少なくなるからです。
「業務の垣根を超えて行動することが必要」ということは、
例えば、営業をやりながら採用をやって、契約書の作成も自分でやる、といったことですね。
エンジニアであっても、「サービス開発50%、営業10%、カスタマーサポート20%、採用20%」のように開発以外のことにリソースを割くことが必要なときもあります。
ベンチャーでは、会社の成長のために必要だと思えば、今自分がなんの役職であるかは関係なく、全員が営業するし全員がサービス開発に携わる意識が必要です。
なので、特定のスキルを磨くなら大企業の方がいい環境かなと言えます。
給料体系が定まっていない
メリットとデメリットは以下の通りです。
- メリット:活躍次第で収入の大幅UPが見込める
- デメリット:待遇はよくない(年収が下がることも…)
メリット:活躍次第で収入の大幅UPが見込める
大企業では、自分が成果を出したとしても給料が上がることはあまりありません。給与体系がきっちり決まっており、何だかんだ年功序列の制度が残っているためです。
実際に、僕が新卒で入社した大企業では、1年で350万円→400万円と50万円しか上がりませんでしたが、ベンチャーで結果を出したときは500万円→600万円と100万円上がりました。
「50万円しか変わらないじゃん」と思うかもしれませんが、そもそもベンチャーに転職するときに450万円→500万円に年収が上がってますからね。個人的には満足でした。
また、自分が出した成果が給料に反映されると、もっと頑張ろうという気にもなります。
さらに、創業期のベンチャー企業に入社すれば、うまくいくとストックオプションによって数億円規模のお金を一気に手にすることも可能です。
ベンチャーでもらえるストックオプションについては以下の記事で紹介しているので、気になる方は読んでみてください。
» ベンチャーの給料でストックオプションでどのくらいもらえる?
デメリット:給料は低め(年収が下がることも…)
自分の成果が給料に結びつきやすいとはいえ、大企業と比較するとベースの給料は低めです。もちろん、充実した福利厚生もありません。
ベンチャー企業は資金的な余裕がない企業がほとんどだからですね。
ベンチャー企業の年収については、だいたいは次のような感じです。
- メンバークラス:300~500万円
- マネジャークラス:500~700万円
- 役員クラス:600~800万円
大企業であれば、ほぼ間違いなく役員で1,000万円以上はもらえるでしょうし、マネジャークラスでも1,000万円は珍しくないと思います。
ベンチャー企業の年収事情は別の記事で詳しく書いているので、興味があればこちらも読んでみてください。
» ベンチャー転職したら年収どうなる?→500万円が350万円です
組織体制が整っていない
メリットとデメリットは以下の通りです。
- メリット:昇給や昇進が早い
- デメリット:長時間労働になりがち
メリット:昇給や昇進が早い
昇給しやすいのは先ほど紹介したとおりですが、組織体制が整っていないということは、自分よりも階級が上の人の数が少ないということです。
大企業のように係長がいて、課長がいて、部長がいて…ということはありません。会社によっては、自分の上司は社長ということもあります。なので、ベンチャーだったら20代で役員に就くことも可能です。
それに会社が成長していくと、新しいポストがどんどん生まれます。なので、大企業よりも昇進のチャンスは何倍もあるのです。
デメリット:長時間労働になりがち
組織体制が整っていないということは、分業がなされていないということでもあります。すると、できる人に仕事が集中するようんですね。
それに、社員の教育にまで手を回す余裕も、ホイホイ人を採用する余裕もありません。
なので、仕事量の多い社員の負担が減ることも少なく、ついには割に合わないと感じて辞めていく人も多いです。
意思決定のスピードが早い
メリットとデメリットは以下の通りです。
- メリット:スピード感をもって仕事に取り組める
- デメリット:事業内容や方針がコロコロ変わる
メリット:スピード感をもって仕事に取り組める
ベンチャー企業の醍醐味と言えば、「スピード感」でしょう。
大企業であれば、上直に提案し、企画書を提出して会議を重ねて…といった手順が必要になり、意思決定が遅くなりがちです。
しかしベンチャー企業では「やりたい」と手を挙げれば、その日のうちに実行できるという可能性もありえます。
会議をするよりまずはやってみたい、行動したい、という人にとってベンチャーのスピード感は魅力のひとつです。
デメリット:事業内容や方針がコロコロ変わる
逆言うと、何でも早く決めるため、会社の方針はコロコロ変わります。
ベンチャー企業の社長は、社員の給料を支払うために、目先の売上を立てようと日々奮闘しています。
大型の資金調達ができているベンチャー企業は長期的な視点で経営しているところもありますが、そうでなければ短期的な売上や利益を得ようとします。
そうしないと倒産するかもしれないぐらい財務基盤が弱いからですね。
目先の売上を立てるために方針が180度変わることもありますし、場合によっては事業内容自体が変わってしまうこともあります。
ベンチャー企業に就職すべき人・すべきでない人
ここまでの内容を読んで、
じゃあ、自分はベンチャーに行ったほうがいいの?
と疑問を持つ人もいると思います。
紹介してきたベンチャーのメリット・デメリットを考慮すると、ベンチャーに向いている人の特徴は以下の通りです。
逆に、ベンチャーに向いていない人の特徴は以下の通りです。
なお、大企業、ベンチャーのどちらが優れているというわけではありません。
事前に向き不向きを確認して自分にあった企業を選ぶことが何より重要です!
自分がベンチャーに向いているかどうかより詳しく知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。
» ベンチャーに絶対向かない人と向いている人の違い
ベンチャーで仕事をするときの心得
これまで紹介しているように、ベンチャーで働くことは決して楽ではありません。
そこで、ベンチャーで働くときに意識しておくべき3つの心得を紹介します。
- できない理由よりできる理由を考える
- 自ら考え行動する
- 情報収集を怠らない
できない理由よりできる理由を考える
事業がまだ軌道に乗っていない段階では、数多くの壁にぶつかります。失敗することの方が多いです。
それでもできる理由やどうすればできるのかを考えて、実行していくことが求められます。
壁にぶつかるたびにできない理由を考えてしまいがちですが、そんな時も「何とかなる」という気持ちで粘り強く前向きに取り組んでいく姿勢が必要です。
自ら考え行動する
会社というのは、何もしなくてもお金は出ていきます。従業員の給料や社会保険料、オフィスの家賃などです。なので、お金が無くなる前に売上をあげなくてはいけません。
そのためには、自ら考え行動し、試行錯誤しながら会社を前進させていくような力が必要になります。
行動していくと、「何をやれば失敗するのか」というデータが蓄積されていくので、結果的に売上上昇へと近づくことになります。
情報収集を怠らない
スタートアップやベンチャーは新しいテクノロジーを扱うことが多いため、最新情報のキャッチアップは非常に大事です。
また、職種の垣根を超えて仕事をすることもあるため、幅広い知識が求められます。
今の自分の仕事に関することはもちろん、これから必要になりそうな知識もどんどん吸収していく必要があります。
いいベンチャー企業を見分けるコツ
ベンチャー企業に就職することを決めたなら注意すべきことがあります。それは、「ベンチャーの皮をかぶったブラック企業」が存在していることです。
ベンチャーの皮を被ったブラック企業というのは、表向きには「世界を変える!」と聞こえの良いことを言っているが、実態はその事業はメインではなく、裏で単なる下請け作業で稼いでいる、とかです。
こういう企業の元では「仕事のやりがい」「自己成長」という言葉の元で、経営者に搾取されて人生終了です。。その後病んでしまったり、著しく自尊心を低下させられて転職すらできなくなったりします。
こういったブラック企業を避けるためには「成長産業の中で成長しているか」は最低限確認しておきましょう。
基本的にベンチャー企業は業界に新しく参入することになるため、衰退産業に参入しても劇的な成長は見込めません。
一方で、成長産業への参入であれば業界全体も成長しているので、企業も成長しやすい傾向にあります。
さらに、業界の成長率よりも会社の成長率が高いのであれば、将来的に業界の中でも上位のポジションにつけるはずです。そういった会社を狙うのです。
判断材料としては、会社ホームページなどに記載されている、従業員数・会社の業績・オフィスの広さなどが参考になります。
より詳しく優良ベンチャーの見分け方を知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。
» 優良?ブラック?ベンチャーの見分け方を元採用担当が解説する
最後に|ベンチャーの情報収集は他人の力を借りよう
ここまでベンチャーのメリット・デメリットから優良ベンチャーの見分け方まで紹介してきました。
ベンチャー企業を受けるときの注意点ですが、ベンチャーの情報はあまりネット上には出てきません。競合他社に情報を漏らさないため、意図的に隠している企業が多いからです。
なので、ベンチャーの情報収集では就活エージェントや転職エージェントに相談するようにしましょう。
エージェントを使うとブラックなベンチャーを避け、優良ベンチャーを見分けられる理由は下記3点です。
- 理由①:エージェントは定期的にベンチャーの人事と連絡を取っているので内情について詳しい
- 理由②:入社後にすぐ退社をするとエージェントも儲からない
- 理由③:ブラックな企業を紹介するとエージェント会社の評判が落ちる
理由①の「内情」というのは、例えば次のようなことです。
- どのポジションの人材が急ぎ必要か
- どのようなスペックの人材が必要か
- その人はどのような働き方をすることになるのか
これらを企業ごとに把握しているので、求職者の情報をみたときにマッチング率の高いベンチャーを紹介できます。
理由②は、多くのエージェントは「入社後に半年以内に退職したら、紹介料の半額を返金する」といった規定があるためです。
よって、あなたにフィットしない会社を紹介すると自分たちの儲けが減ってしまうのであまりやりません。
理由③は、そのままですね。ブラック企業を紹介するエージェントだと悪評が立つと長期的に商売ができません。
このように、エージェントを活用することでブラックなベンチャーを極力避けることができます!
もちろんエージェントに丸投げしてしまうのはよくありません。ハズレのエージェントに当たる可能性もあるので、自分の中で仮説を持って話を聞くのが大事です。
上で紹介した見分け方を参考にしつつ、独力に頼らずにエージェントをうまく活用することか優良ベンチャーから内定をもらうコツです。
なお、エージェントは複数登録して、徐々に利用するエージェントを絞っていくという利用方法が賢いです。エージェントの中にはハズレもありますし、相性の問題もあるからです。
新卒向けのおすすめの就活エージェントを選んでおいたので、最後に紹介します。
※すでに社会人で転職したい人向けのおすすめ転職エージェントは、以下の記事の中で紹介しているので、読んでみてください。
» ベンチャー転職で登録しないと後悔するサイトと転職エージェント
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