ベンチャー企業に受かる志望動機の作り方【元採用担当が語る】

ベンチャー転職
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「ベンチャーマインドを持て」

このような言葉に代表されるように、安定よりも挑戦をしていく姿勢、かっこいいですよね。

世の中にまだないサービスや製品を生み出していく集団、クリエイティブな発想や行動など、ベンチャー企業には夢と希望と未来が詰まっているように感じられます。

そういうところに魅せられて、最近では新卒・転職問わず、多くの人がベンチャー企業に入社したいと考えています。

なので、多くの人の中から選んでもらい内定を勝ち取るためには、志望動機は非常に重要です。

 

僕は前職のベンチャーでは採用担当をしており、月に100人以上の履歴書をみていたので、ベンチャー転職の志望動機に関しては結構詳しいと思います。

トニー
トニー

この記事を読むことで、「自分が考えている志望動機が適切かどうか」「受かる志望動機の書き方」が分かります!

ベンチャーが求める人物像

ベンチャー企業の選考を通過するには、まずベンチャー企業というもの自体の理解が必要です。

ベンチャー企業の定義は明確に定められていませんが、「設立5年以内」「IT・Webを使用して新しいサービスや製品の開発」などと言われています。

実は、企業を設立してから5年以内に85.2%の企業は倒産します。ベンチャー企業はそういう厳しい環境下に置かれていることは理解しておきましょう。

では、ベンチャーが求める人物像を5つ紹介します。

自らの頭で考え、臨機応変に行動できる

ベンチャー企業では、「ゼロから積み重ねていく」ことが必要で、試行錯誤して失敗から学びながらうまくいく方法を導き出せる人を求めています。

ベンチャーにマニュアルはありません。充実した研修制度もありません。先輩も忙しいため、いつでも質問できるとは限りません。

そんな環境でも前に進んでいける自信があるかどうか、ベンチャーの面接では試されています。

 

また、市場の状況や経営方法はコロコロ変わるため、そういった変化にも柔軟に対応する必要があります。

新規事業を始めて数ヶ月で畳むことや、経営者の言っていることが昨日と180°変わることも日常茶飯事なのがベンチャーです。

文句を言っていても何も変わらないため、つべこべ言わずとりあえず行動することも時には求められます。

結果を出すことに執着できる

『結果』を出すことに執着できる人物を、ベンチャー企業は間違いなく欲しがります。

皆さんお分かりかと思いますが、いくら良いサービスや製品ができても売れなくては1円にもなりません。特にベンチャー企業やスタートアップなど、設立して間もない企業はとにかくキャッシュです。現金が必要なのです。

なので、自分は技術職だから、セールスをやったことがないから、などはベンチャー企業では通用しません。

ときには職種の垣根を超えて誰もが一丸となって製品、サービスを売っていく。

こういった結果に執着できる人物をベンチャー企業は欲しがります。

チャレンジ精神が強く成長意欲が高い

ビジネスでは答えのない課題に向かわなくてはならない場面が数多くあります。

そういった状況でも「分からないから出来ません」「教わっていないから出来ません」と言わず、とにかく前に進んでいける人をベンチャー企業は欲しがります。

 

また、ベンチャーは場合により、大企業とも戦わないといけなくなります。

新しい市場を開拓しようとしているベンチャーでも、儲かると分かれば大企業も参入してきます。

最終的にどの会社が勝ち残れるかは「人」で決まります。経営方針や商品の革新性なども重要ではありますが、それらはマネできてしまいます。

しかし、「人」をマネするのはほぼ不可能です。資本力のある大企業であっても。

だからこそ、常に成長し続けられる人がベンチャーには必要なのです。

企業カルチャーにフィットする

ベンチャーでは、実力がある人が採用されるとは限りません。たとえ超優秀なマッキンゼー出身者が来ても、企業カルチャーに合致しなければ不採用になることが多いです。

なぜなら、ベンチャーは大企業と比べ、1人が与える影響がかなり大きいためです。

1万人のうちの1人と、10人のうちの1人とでは、その人の発言、行動が同僚に影響する程度は全く違います。

めちゃめちゃ優秀でも、チームワークができない人を採用してしまうと一気に会社全体が崩壊してしまう危険性があります。

だから、ベンチャーの採用では今のメンバーと合うのかどうかに気を遣うのです。

きつくても逃げ出さない

基本ベンチャーはしんどいことしかありません。

過酷な環境だからこそ、途中で逃げ出さない人を採用するのが大事です。すぐに辞められると、採用にかけたコストが無駄になりますからね。

なので、面接では「どれだけ頑張り抜くモチベーションの源泉があるのか」もしっかり見られています。

 

ここまで紹介してきたことと合わせて、ベンチャーに絶対向かない人と向いている人の違いもぜひ参考にしてみてください。

ベンチャー企業が求める人物像の理解をより進めることができるはずです。

 

ベンチャー企業で受かる志望動機のポイント

ベンチャー企業が求める人物像が分かったところで、もう一歩進んでベンチャー企業に受かる志望動機について考えていきましょう。

ポイントとしては以下の3つです。

その企業を選んだ理由が明確である

ベンチャーは大手ほど給料も高くないし、労働時間も長いなど、労働環境が良いとは言えません。そのため、採用担当は「なぜ大手ではなくベンチャーなのか?」「なぜベンチャーも沢山ある中からウチを選ぶのか?」を知りたがります。

それは、「入社後に頑張り続けるモチベーションの源泉はどこにあるのだろう」というのを見極めたいからです。

「会社のビジョンに共感している!」「何があってもその世界を実現したい!」という想いがないと、業績が悪い時や人がどんどん辞めていく時などの逆境に耐えられなくなり、辞めるハメになります。

ベンチャー企業はギリギリの人数で回しているところもあるため、いきなり辞められると困ります。

そのため、「きつくてもあなたの会社で働き続ける覚悟ができている」とアピールすることが必要なのです。

原体験となる「ストーリー」を入れる

志望動機はストーリーで話すと志望度合いが高く聞こえます。

どういうことかというと、「過去にこういう経験をから、御社で働きたいんです!」という感じです。

具体例を見てみましょう。まずはストーリーではない、よくありがちな志望動機からです。

メルカリに入社したい人が志望動機を書く場合で考えてみます。

普通の志望動機

メルカリはCtoCのプラットフォーマーとして今一番日本で力を持っているので、そのプラットフォーム上で決済、モノの貸し借り、などができればとても良い世界になると強く思っていますし、それができるプレイヤーだと思います。

そのため、御社に入社した暁には、今のプロダクトがもっと多くの人に使われるような世界を創るためにマーケティングの部署に携わっていきたいです。

これだと「想いの源泉」が弱く、志望度合いも低いように聞こえます。

 

では次に、ストーリーが入った志望動機を見てみましょう。

ストーリー入りの志望動機

私は就職活動時に「モノの流れ」を知り、その流れをより滑らかにすることがビジネスの根本だと考え、商社に入社をしました。

商社では天然資源を扱っていたのですが、3年働いた今、自分は「より身近なモノの流れ」を知ることの方に興味を持っていることに気づきました。

御社に入社した暁には、「身近なモノの流れ」を滑らかにすることで、日常生活に根ざしたシーンで人々の幸福度をあげる仕事に携わりたいと思っています。

3年間商社で働いてみて感じたことがベースにあるので、「なぜこの事業に関わりたいのか」と言う想いがより強く現れています。

このように、ストーリー性の強い志望動機を作ることで、その企業へのカルチャーフィットとやり抜く覚悟を示せるので、採用される可能性も高まります。

キャリア選択に一貫性がある

「ストーリー」とも関連しますが、これまでのキャリアの変遷とそこで得た知識や経験、そしてベンチャー企業への志望理由、すべてに一貫性があると、より強い志望動機になります。

一貫性があるほうが、よりストーリー性が強くなるからです。

転職者の場合
  1. 今の会社を選んだ理由
  2. 今の会社を退職する理由
  3. (転職活動で)会社を選ぶ基準
  4. 今回受けている会社の志望動機
  5. 将来的なキャリアビジョン
就活中の学生の場合
  1. 大学を選んだ理由
  2. そこで得たこと
  3. (就活で)会社を選ぶ基準
  4. 今回受けている会社の志望動機
  5. 将来的なキャリアビジョン

それぞれがきちんと線で繋がっているかが大切です。

「こういうことがやりたい」「御社のこういう文化が好き」といったような突発的な理由だと、志望動機として一貫性が弱くなります。

過去に行ってきたキャリア選択、その企業で活かせるスキル・経験、その会社への志望動機を重ね合わせながら伝えられると、より説得力が増すのでおすすめです。

 

余談ですが、ストーリーを見ないベンチャーの採用もあって、それは次のいずれかです。

  1. あなたが優秀で何が何でも採用したい
  2. 人が足りなくてある程度誰でもいいから頭数が欲しい

2.の場合は、大量に採用してそのうち一部が残って活躍できれば後の人は要らない、と言う考え方の会社です。

もしそういう入社するなら、会社が育ててくれる・成長のチャンスをくれるなどとは間違っても思わないようにしましょう。

 

ベンチャーでは意外にもNGな志望動機

ベンチャー企業に好印象な志望動機を見てきましたが、逆にNGな志望動機も紹介します。

以下の3つはありがちですが、これをそのまま志望動機として書いても書類選考で落ちます。

NG志望動機
  1. 成長したい(個人の裁量がほしい、スピード感を持って働きたい)
  2. 自由闊達に意見を言い合える風土で働きたい
  3. 新たな価値を生み出して世の中を良くする仕事がしたい

落ちる志望動機に共通するのは「ベクトルが内向き」であること。

3.はまだベクトルが外向きですが、1.と2.は面接官としても

面接官
面接官

あなたがやりたいことはわかったけど、あなたを採用する当社のメリットは?

という点に疑問が残ります。

成長したいのはいいんですが、「成長した分を会社に還元しますよ!」「御社の役に立てますよ!」というのも同時に示しましょう。

さらに1.に関連して、「IT企業だから」とか「IT業界は将来性があるから」というのもNGです。

面接官
面接官

じゃあ、他の会社で良いんじゃないの?

と思われます。

 

また、

  • ワーク・ライフ・バランスを重視したい
  • 給料が高いから

というのもダメです。

ベンチャーに入社するなら、少なくとも数年間は仕事漬けの日々を送る覚悟が必要です。

それにベンチャーの業績は安定していないので、入社前に提示された年収が今後ももらえるとは限りません。

給料が高いからという志望理由を聞くと、

面接官
面接官

会社がヤバくなったら、この人辞めそうだな…

と思われ、採用されません。

 

最後に|志望動機はエージェントに添削してもらおう

志望動機を作る上で絶対にやってはいけないのは、自分一人で志望動機を完成させることです。

自分が思っている以上に、自分で作った志望動機は面接官から見てわかりにくいものなのです。必ず第三者の意見をもらって、そのフィードバックを反映させる作業を何回か繰り返してください。

また、志望動機は書類に書くだけではなく、面接でも企業側に伝えるべき内容なので、口頭ですらすら話せるように準備しておくことも必須です。

職務経歴書では完璧、でも話したらうまく相手に伝えられなかった、という理由で面接に落ちてしまってはもったいないですもんね。

理想は自分が志望するベンチャーに中途で入社した人にチェックしてもらうことですが、なかなか知り合いもいないと思います。

そんなときは、ベンチャーに強い転職(就活)エージェントを利用しましょう。

 

エージェントは企業への応募の前に必ずあなたと面談をします。その面談の中で、あなただけの志望動機や自己PRを一緒に考えてくれるのです。同時に、書類の添削もやってもらえます。

自分だけでは気付かなかった言い回し、癖、実績の魅せ方などをプロの視点からサポートをしてくれるのがエージェントです。

そして、これらのサービスがすべて無料です。

エージェントに登録したからといって、必ず転職をしなくてはいけないわけではなく、薦められた企業を絶対に受けないといけないわけでもありません。

相談だけでも気軽にできるのがエージェントの良いところなので、まずは登録だけでもしておきましょう。

おすすめの転職エージェントも選んでおいたので、最後に紹介します。

※新卒の就活生向けのおすすめ就活エージェントは、以下の記事の中で紹介しています。
» 【新卒】ベンチャー志向の就活生が使い倒すべきサイトはこれだ!

おすすめの転職エージェント

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