飲食業界がブラックできつい職種なのは周知の事実になりました。
それを受けてなのか、最近ではブラックな飲食店を改善しようと試みる会社もチラホラでてきています。
しかし、とはいえ依然としてきつい職種であることには変わりはありません!
そのきつい要因として、ほとんどの飲食店の社員が週6勤務を強いられている事実があります。
中にはこの週6勤務が故に飲食業界を辞めたいと悩んでいる人も多いことでしょう。
そこで今回は、
- なぜ週6勤務はきついのか?
- 果たしてこの週6勤務は違法ではないのか?
- 今後、飲食業界で週6勤務は改善される余地はあるのか?
こんな点に切り込んでみたいと思います!
尋常じゃない飲食店の週6勤務
通常の企業であれば週休2日というのが普通かもしれません。
朝9時に出社し、遅くても夜の20時くらいには退社。こんな感じが一般的なのでしょう。
それに対して週6勤務の職種となるとかなり限定されます。
その代表格がアパレルや家電量販店などの接客業ですね。飲食業も一緒です。みんなが休んでいる時間帯も営業しているので必然的に勤務時間が長くなります。
しかし飲食業がアパレル等の接客業と似てはいるが大きく異る点は、営業時間のズレです。
飲食業の場合、その特性上、飲食店の営業時間
- 24時間営業
- 明け方5時まで営業
こういった長く深夜にまたがる営業時間が普通に敢行されます。
また飲食店では1日の拘束時間が12~14時間なんてのは普通の事。
その為、極端な話し、夕方16時から翌朝の5時までの夜中にまたがったシフト。こんなことも普通に起こるわけです。
これで週6勤務とかね・・・。
週に1回だけの休みじゃ、寝ているだけで終わってしまうなんて事が普通に起こります。
来る日も来る日も、調理と接客の日々。目の前の仕事が何か漠然としていて、やってもやっても終わらない感が募る・・・。
週6勤務のきついところは、この永遠と続くような無希望感にあると言えるでしょう。
飲食業が週6勤務になるリアルな理由
飲食業に従事する人間のほとんどが週6勤務、もしくはそれ以上でしょう。
しかしなぜそんな事が起きるのでしょう。
- 単純に営業形態の長い職種だから?
- 単純に人手不足だから?
上記の2つはどちらも当てはまります。
しかしこれらは飲食業の構造的な問題でしかありません。
実はその本質は会社側の意図にあります。
昨今の飲食業は人手不足とブラックの悪評から、かなりの人手不足にさいなまれています。
もしかしたら、あなたも経験があるかもしれません。
- 募集をかけ続けても一向に集まらない日本人アルバイト
- 応募採用されるのは日本語も片言のベトナム人
- 社員採用されても1週間で辞める新人
そんなこんなの連続で現場は常に人手不足なのが状態化されています。
こうなってくるとアルバイトと言えど採用単価を上げざるを得ないのと同時に、入社時のわがままもある程度聞き入れることが要求されます。
時給1,400円で採用。週2で夕方17時から22時まで。
こんな形で、高価で流動的なバイトを採用せざるを得ないのです。
こういったある種ワガママともいえるアルバイトスタッフの穴埋めをするのは誰なのか?
当然ながらその店の社員なり店長ということになるのです。
細かい希望にも答えなければ、すぐに辞めていくバイトも多いため、結局週6勤務になってしまう訳です。
会社側も容赦なく、社員にお店を回すことを求めます。
週6勤務は違法か?
労働基準法では、
労働基準法第32条(労働時間)
1.使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。
引用元:労働基準法 第4章|安全衛生情報センター
2.使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない。
とあります。
じゃあ1週間に14時間×週6日勤務=84時間も働いている飲食店は違法ではないのか?
余裕で超えてますよね。
これは条件付きでOKということになります。
- 残業があるということで36協定を締結
- 週40時間を超えている部分は残業代を支払う
- 届出する月に40時間を超えて残業がある人には短くするように指導も行う
36協定は店長であれば、書かされた人もいるかもしれません。
ここは余程の個人店でもない限り、大手企業であればほぼ確実にしっかりとサインさせていると思います。
問題は40時間を超えた部分の残業代と、その時短に対する指導の部分。
この2点はほとんどの飲食店であやふやになっている点です。
特に残業代に関しては『残業込みでのトータル給料25万円』などのように、曖昧に定義されていることが大抵でしょう。
時短に対する指導の部分も、
ミーティングでは定時(8時間)であがることを推奨している
店長が自主的に出勤しているだけ
のように、一応指導をしている風を装っているだけのようなニュアンスも見て取れることばかりです。
要するに、ほとんどの飲食店がグレーゾーンのような形で曖昧にして突き進んいるのです。
違法であるようなないような、捉え方によってはありなんじゃないのか?
そんな解釈のもと全てが成り立っているのです。飲食店は。
週6勤務は改善される余地はあるのか?
飲食業の週6勤務が改善される余地ってあるのでしょうか?
答えは「NO」です。
色々な考えがあると思いますが、ここでは私なりの解釈を述べます。
この根底にあるのは、飲食業は法律のグレーゾーンの元で運営を行なっている点です。
もちろん、全てのお店がそうというわけではありませんが、中には残業代を払っているようで払ってなく、長時間拘束を是正指導している風を装っているところも少なくない。
飲食業を運営しているお店は、そのほとんどがギリギリの利益でやっています。
人件費や食材費、家賃、銀行返済費などでかなりのパーセンテージを売上から持っていかれてしまうため、利益(経常利益)の部分では雀の涙程度のお店がどうしても多くなってしまうのが現状です。
中にはかなりの多忙を極めるのに、利益が赤字なお店も多い(多忙を感じるのは単なる人手不足のため)。
簡単に言えば、
残業代なんて払っている場合ではなく、長時間サービス残業してもらわないとやっていけない前提でビジネスが成り立っている訳です。
その事実に対して、こんな意見を言うオーナー社長もいます。
俺らが残業代を払えないのは、国も十分承知している。だってその部分をきつく取り締まっちゃったら、国も俺らから税金を取れなくなるだろう!?
一体どうゆうことか?
要するに、全ての飲食店にキッチリ働いた分の残業代を支給するように法律で厳格に取り締まってしまったら、ただでさえ利益率の悪い飲食業は人件費がかさんで廃業に追い込まれてしまう。
そうなると、国側は本来なら飲食店が収めてくれるはずの法人税や国税(所得税)を取れなくなってしまう。
というわけなのです。
確かに現行の日本の情勢からみて、理屈はその通りなのでしょう。
現実問題として飲食店は社員をこき使う事(週6勤務、サービス残業)をしないかぎり、回っていかないのを裏付けています。
これが飲食店から週6勤務がなくならない理由です。
最後に|逃げるが勝ち
私がこのオーナー社長を目の前にして感じた事が、
なんたるこの無責任っぷり!
ということです。
だってグレーな事を承知して会社を運営していて、それが世間的に明るみにでてくると、今度は急に国に責任転換するこの態度。
俺はルールに従ってやっている。税金もキッチリ払っている。
その中でやっていくかどうかはお前が考えろ!
やるだけやっといて、暴れるだけ暴れといて、こんな「悪いのは国」「あとは自己責任」のような陳腐で不毛な事実に直面した時点で、
もうこりゃダメだな・・・。
飲食店を辞めようと決断した瞬間でしたね。一気にやる気が失せましたよ。
社長・会社の力の無さを感じてしまい「もうどうにもならないんだ」と感じた瞬間でもありました。
自分自身のチカラをハッキリと認識して将来設計を建てなきゃダメなんだ。と切実に感じました。
もしあなたが、週6勤務を脱したいのであれば、他業種への転職をオススメします。
なにせ、私もそれで救われたうちの1人ですから
飲食から転職するのにおすすめの職種や業界は以下の記事にまとめているので、合わせて読んでみてください。
ただし、今すぐに会社を辞めることはおすすめしません。
会社を辞めたあとに転職活動すると、収入がないために焦って入社する企業を選んでしまい、またブラック企業で働くハメになるかもしれません。
そんなときに利用したいのが転職エージェント。
転職のサポートはもちろん、書類の添削や面接対策もやってくれるので、自分1人で転職活動するよりも圧倒的に効率的です。
とはいえ、ブラック企業でもいいからとにかく企業を紹介して利益を得ようとしているエージェントもいます。
それを避けるためにもおすすめの転職エージェントを選びましたので、最後に紹介します。
おすすめの転職エージェント
リクルートエージェント
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doda
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フミダス飲食
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飲食業界出身のエージェントが担当してくれるため話しやすく、ZOOMや電話での転職相談も可能です。
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