多かれ少なかれ、中小企業の社長はワンマンです。なぜなら、最終的な決裁権は社長にあるからです。
それに、社長が一番売上を上げているような会社では、社長に意見を言いにくかったり、意見を言っても受け入れられないことも少なくないでしょう。
そういうワンマン社長に振り回されるのにも嫌気がさしている人も多いハズ。
- ワンマン社長のせいで会社を辞めたい
- ワンマン社長と全く合わない、うざい
こういう思いを持ってしまうのも無理はありません。
アドバイスとしては、ワンマン社長に嫌気が差しているなら、転職活動だけでもやってみるべきです。世の中にはいろんな会社があるので、あなたと合う社長や会社もあるはずです。
さもなくば、イエスマンになり、ワンマン社長のいいなりになって、うまく関係性を築くしかありません。
いきなり会社を辞めなくても、まずは転職エージェントに相談するところから始めればいいので、少しずつでも行動してみましょう。
ワンマン経営のここが嫌だ!
あなたはもう十二分に分かっていると思いますが、ワンマン社長と仕事をするのが嫌な理由から紹介します。
「鶴の一声」でこれまでやってきた仕事が無に帰す
社長は忙しいため、なかなか仕事の相談をする時間も取れないことが多い。
なので、自分の裁量で仕事を進めて、やっと確認の時間が取れると思ったら、
そのデザインじゃダメだから。作り直してもらって。
と平然と言い放つ。
当然、取引先にも迷惑がかかります。
自分のせいではないとはいえ、取引先の担当者の機嫌も悪くなり、うまく仕事を進められなくなることも。
そういう現場のことを理解もせずに、
まだあの仕事できてないのか!
と怒られる始末。何だかもう、やるせなくなります。
自分の意見を曲げないため社内外問わずトラブルが多い
上記のようなことが頻発するため、もはや現場の社員同士では話が折り合わず、社長同士で話をすることも。
そして、無理矢理にでもこちらの意見を通そうとするため、取引先を敵に回してしまうこともよくあります。
とにかく儲けるためには自分の意見を通そうとする。
銀行と揉めることもあり、「支店長の態度が気に食わない」とか「担当者の言い方が気に食わない」などと言って、周りの人間を困らせるのです。
自分が一番正しいと思っていて社員の意見を聞かない
そもそも、自分が一番正しいと思っており、社員のこともあまり信用していません。
何といってもその最大の理由は、一代で会社を築き上げてきた自信があるからです。
なので、うまくいったときは
自分の指示が良かったからだ!
と自分の手柄にし、失敗したときには社員のせいにする。
会社全てを自分1人で独占したいという気持ちも強く、社員の意見を聞こうともしません。
事業がうまくいっているときは、それでもまだいいかもしれません。しかし、経営環境は常に変わるもの。社長1人の能力だけで環境に適応していけるほど甘くは無いのが現実です。
事業が傾きかけたときでも、自分自身が学んできた手法を一切変えなかったり、斬新なやり方に目もくれようとしない。
倒産などの大惨事に巻き込まれる前に、別の会社を見ておくのもリスクヘッジの観点で重要です。
イエスマンばかりが評価される
全然仕事ができないあの人が出世して、仕事がバリバリできるあの人がまだ平社員…?
こういう疑問を持つ人もいるでしょう。
中小企業では、ただでさえ評価制度が整っていなのに加え、社長のさじ加減次第で昇給や昇進が決まってしまうことも多々あります。
ワンマン社長は自分を肯定してくれる人間が大好きです。
なので、No.2含めて昇進しているのはイエスマンばかり。結局は社長の指示を待っているだけの上司ばかりで、自分で考えようともしない。
そして、仕事ができない人が上司にいるから、その尻拭いは部下であるあなたがやるハメに…。
» 上司の尻拭いにウンザリ!その仕事ではキャリアアップが見込めない!
それに、下手に自分で考えてやってみて、失敗でもしようものなら、
こうなったのはあいつの責任だから、地方の支店に異動させるぞ!
なることが普通に行われる。
いくらなんでも横暴すぎます。
会社を自分のものと思っている
ワンマン社長の会社は、社長が100%株主ということも少なくありません。
リスクを背負っているが故に、ところどころでワンマンな行動にでるのは理解できるところもあります。
しかし、
金は俺が出してんだから、お前らに口出される筋合いはねぇ!
こんな態度は見せたらいけないでしょう。
言葉にこそ出さないが、節々にこういった意識がにじみ出ているシーンに出くわすことは多い。
例えば、事業運営にあまり必要ないモノを購入する時なんかがそうです。
社長の趣味で写真を取るのが好きだから、高いカメラを経費で購入することも。
それぐらいならまだ可愛いものですが、よくあるのは取引先との接待だというテイで、キャバクラに入り浸るケースです。
そのお金は、僕たちが働いて生み出してるんですが…。
得てして、社長がキャバクラに入り浸っている会社は、遅かれ早かれ衰退していきます。社長が他の誰よりも事業のことを考え、勉強しなければいけないのに、女遊びにふけっているようでは競合他社に負けます。
コロコロと経営方針が変わる
移り変わりの激しい現代では仕方のないことなのかもしれませんが、新しい情報を仕入れたかと思えば、昨日とは180°変わった指示をするのは当たり前です。
競合他社がうまくいっているこの方法でいくぞ!
と意気込んで取り組むものの、3日後には
あのやり方は良くないみたいだから、別の方法で行こう
と方針がコロコロ変わります。
指示を出す方はそれでもいいかもしれませんが、それに付き合わされる方は大変なんです。
精神論・根性論が当たり前
自分の力で会社を大きくできたので、無意識に社員も自分と同じことができると思いがちです。
とはいえ、そのうまくいったやり方を体系的に言語化し、他の人でも再現できるように落とし込める人は多くはありません。
結果として、精神論や根性論に走り、
もっと必死にやれ!
という指示になることもしばしば。
それじゃあ、どう仕事を進めたらいいか分からないですよ…。
ワンマン社長についていけず人がどんどん辞めていく
もしかすると、この光景を見たからこそ、あなたも辞めたいと思っているのかもしれません。
ワンマン経営の会社含め、ブラック企業では優秀な人から辞めていきます。すぐに別の会社に転職できるからです。
人が辞めていくと、その人がやっていた仕事は別の人がやることになります。結果として、1人当たりの業務量が増えます。
それに嫌気がさしてさらに退職する人が増える…。
あなたの会社は、こういう負のループに陥っている最中かもしれません。
こうなってしまっては、状況が好転することはほとんどありません。社長が変わらない限りは。
残っている社員の負担は増すばかりなので、とりあえず転職できる準備だけは整えておいたほうがいいですよ。
ワンマン社長とうまくやっていくために必要なこと
嫌なところは山ほどあれど、それでもあなたは辞める踏ん切りがつかずにいるのかもしれません。
であれば、今の会社で居続けようとしたときに必要なことや、それができそうかどうかを考えてみるといいでしょう。要は、今後数十年に渡って今の状態が我慢できそうかどうかです。
あなたは薄々気づいているかもしれませんが、ワンマン社長の会社では以下の2つのことは必要になります。
社長への確認をこまめにはさむ
社長を巻き込み「知らないとは言わせねぇぞ!」という状況を作り出すことができれば、こっちのものです。
社長への確認の時間を確保するのは難しいかもしれませんが、少しでも自分のストレスを減らしながら仕事を進めるためには必要な工程です。
可能ならば、相談したいことがあるたびに連絡して確認するのがベストです。ただ、社長の時間的に難しいのであれば、
- 社長のデスクに確認したいことを印刷したものを置いておく
- メールやメッセンジャーツールで確認してもらえたかを聞く(3日おきぐらいに)
- 社長が会社に戻ってくる時間を確認して突撃する
などが方法として考えられます。
また、社長が確認済みという証拠を残しておいたほうが、後々言い争いにならなくて済むので、できればメールやメッセンジャーツールを使用したほうがいいでしょう。
生活のためにイエスマンになる
家族を養うためや家のローンを払うために、ちょっとやそっとじゃ会社を辞められない…。
そういう人もいるでしょう。
そんな方は、残念ながら上司のようにイエスマンになって、社長のご機嫌取りをするしかありません。
社長に言われたことは二つ返事で「やります!」「はい、喜んで!」とこたえ、忘年会などの飲み会では、社長に喜んでもらえるように宴会芸を披露する。
仕事で成果を出すことよりも、社長に嫌われない・気に入られることを何よりも重視して生きていく。そういう生き方もアリです。
とはいえ、転職するのも転職先が見つかってから今の会社を辞めればいいわけですし、悩むぐらいなら行動してみたほうが後悔はなくなります。
ワンマン社長の会社を辞める前にやっておくべきこと
ここまでの内容を読んで、「今すぐにでも辞めよう!」と思ったかもしれませんが、焦って辞める前に以下の2点はやっておきましょう。
今の会社でスキルが身につくか・市場価値が上がるかを考える
ワンマン社長に嫌気がさしていても、今の会社で市場価値の高いスキルが身につくのであれば、もう少し在籍しておく価値はあります。
市場価値の高いスキルとは、簿記などの財務周りやプログラミングスキルなどが思い浮かびますが、それよりもマネジメントのスキルのほうが価値は高いです。
もっというと、チームのリーダーとして、チーム全体で成果を上げた経験があると最高です。
ワンマン社長の会社だと、社長に言われたことをそのまま実行することが多いと思いますが、それでも成果が出たときには自分が出したとも言えます。
社長が指示してくる、その背景や理由まで考えながら仕事をしていると、転職活動の面接でも回答がしやすいでしょう。
他にも、今の職種で小さなことでもいいので、売上や利益を伸ばすことに貢献したという実績があると転職では強いです。
とはいえ、そういう実績が出せるかどうかは、社長の経営方針しだいなところもあります。
なかなか判断が難しいかもしれませんが、実績も出せてないのに年だけ取っていくというのは、逆に市場価値が下がります。
若ければ、多少スキルや経験が不足していても、育成しようという企業があるからです。
とにもかくにも、転職するのか今の会社でもう少し頑張ってみるのかは、早めに決断したほうがいいでしょう。
今の会社の嫌なところ・転職先の会社に求めることをまとめる
なかなか決断するのが難しい場合は、今の会社の嫌なところをまとめてみることから始めましょう。
ワンマン経営のここが嫌だ!で紹介した内容を参考にしてみてもいいですし、他にも今の会社の不満点を挙げられるだけ挙げてみましょう。
そして、不満度合いが高い順に並び替えます。それが転職理由になりますし、その不満を解消できる会社が希望の転職先ということにもなります。
それを基に、一度は転職活動して、自分の希望の会社が見つかるかどうかを確かめるといいでしょう。
なお、今の会社の不満点をそのまま面接でしゃべってしまうと印象が悪くなるので、以下の記事を参考にしていい感じに言い換えましょう。
最後に|ワンマン社長が嫌なら転職活動だけでもやってみる価値アリ
最初に言ったように、大小の差こそあれ社長という存在はワンマンなのかもしれません。それに、100%自分の希望通りの会社というのもなかなか無いでしょう。
しかし、中小企業のような小さな世界でワンマンな社長とやっていくのは至難の技です。
特に、お互いウマが全く合わずに仕事を続けていくと、積み上がっていくのは不信感だけです。
「我慢して継続していけばいずれ道は開かれる」。こう思って我慢している人もいるかもしれませんが、
中小企業のような小さな会社ではオーナーが変わりでもしない限り、この問題は解決しないでしょう。
なので、繰り返しですが、いきなり今の会社をやめなくてもいいので、転職活動だけでもやってみるべきです。
そして、いい会社から内定をもらえた後に退職すればいいのです。
ただ、仕事をしながら転職活動をするのは大変なので、転職エージェントの力をうまく利用するのがおすすめです。
なぜなら、転職エージェントは求職者が企業に入社した後に短期で退職してしまうと、違約金を払わないといけません。なので、ブラック企業に当たる可能性が下がるのです。
それに、スケジュール管理などもやってもらえるので、自分1人で転職するよりも効率的に進められます。
利用は無料ですし、転職しなかったとしてもペナルティもないので、まずは気軽に相談してみましょう。
おすすめの転職エージェントも選んでおいたので、最後に紹介します。
おすすめの転職エージェント
リクルートエージェント
リクルートエージェントの特徴は、なんと言っても求人数の多さ。日本一の求人数を誇ります。一般の求人サイトには掲載していない非公開求人も10万件以上あり。
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LHH転職エージェント
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