就活や転職活動で気になるのが「給料」や「拘束時間」などの待遇です。
自分の生活に直結する部分でもあるので、誰もが優先的に見がちなところ。
しかし、就活・転職をする際にそれと同等、いやそれ以上に重要な部分があります。
「3年後離職率」
待遇に目が行きがちで、ついつい見落としてしまうこの離職率。
中には9割を超える会社もあります。
その実態を紹介します。
本当にある!3年後離職率が90%を超える会社
離職率90%超えの会社なんか本当にあるの?
こう思われるかもしれません。
上記は「就職四季報:中堅企業版」に掲載されている会社の一例です。
信じられないかもしれませんが、3年後離職率が94.1%の会社がこの日本に存在しているのです。
採用人数が55人の予定となっていますが、離職率が94.1%の場合、3年後に残っている新卒社員の数がわずか3.2人です。
52人の人間が辞めているという計算になります。
この会社の場合、大々的に離職率の情報が公開されているのがまだ救いかもしれません。
多くのブラック企業では自社に不利となる情報は基本的におおやけに公開しないのが普通です。
そのため実際に入社するまで、その実態がつかめないなんて事も往々にしてあります。
しかしこういった離職率が異常に高い会社の実情は一体どうなっているのでしょうか?
どうすればこんな辞めるのでしょうか?
離職率が異常に高い会社の実情
転職サイトの大手「リクナビNEXT」によると、退職理由の本音ランキングで、
1位:上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった(23%)
引用元:転職理由と退職理由の本音ランキングBest10|リクナビNEXT
2位:労働時間・環境が不満だった(14%)
3位:同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった(13%)
4位:給与が低かった(12%)
5位:仕事内容が面白くなかった(9%)
6位:社長がワンマンだった(7%)
7位:社風が合わなかった(6%)
7位:会社の経営方針・経営状況が変化した(6%)
7位:キャリアアップしたかった(6%)
10位:昇進・評価が不満だった(4%)
とあります。
ただ上記のデータは一般企業も含まれているため、上記の1~3位までの退職理由を離職率が高いブラックな会社に当てはめると新たな視点が見えてきます。
上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった
仕事である以上は、上司や経営者の考えにある程度は同調して毎日を過ごすことが、ある意味で普通です。
多少の意見の食い違いがあれども、下の人間が、キャリアの長い先輩社員の考えに折り合いをつけるのは致し方がない部分ではあります。
離職率が9割を超える会社では、もはや「仕事の仕方が気に入らなかった」などというレベルの話ではありません。
上司や経営者の仕事の仕方に狂気を感じるのです。
厳密に言えば、仕事の仕方というよりも、何か屈折したところが垣間みえ、身の危険を感じるのです。
例えば、
こういった事が日常の細部で感じさせられ、会社の社風自体に違和感が募っていく。
人は空気感に異常さを感じる時に、防衛本能が働きそこから逃げたいと感じるものです。
労働時間・環境が不満だった
これはブラック企業なら全ての会社に当てはまることでしょう。
最初に聞かされていた労働時間と実際の時間が著しく違うのです。
特にサービス業などではありがち。
月の公休が8日と定められているのに、実際は4日しか取れない。
人員が足りなければ、休日も駆り出されて業務に当たらざるを得ない。
こんな事が最初の1年目から日常のように起こると、嫌気がさしてくるのがむしろ普通の人間の反応です。
更に辞めたい気持ちを加速させる事例として、自分の上司や先輩が自分以上に過酷な中でやっているという姿を垣間見る瞬間。
昇進しても、待っているのはもっと過酷な現実ということが将来を悲観させるのですね。
貴重な休日を丸1日寝て過ごすとかなると、いったい何のために生きているのか疑問を感じてくる。
将来を悲観したまま3年以上頑張るのは難しいのです。
同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった
離職率が高い会社の特徴として、「教育体制が整っていない」というのがあります。
教えても教えてもどんどん辞めていくので、教育法が確立されていないのです。
教える方も教える方で、過酷な日常のなかでやっているものだからぶっきらぼうに投げるようなやり方になってしまう。
ただでさえ何も分からない新人なのに、殺伐な雰囲気のため質問するにできないのです。
そのくせ、何かアクシデントの際には、
なんでもっと早く聞かなかったんだ!
などと言われ、ますます不信感が募っていくのです。
こういった環境下にいると、まともな教育を受けられないばかりか、次に下の人間が入ってきた時の教育もまともにこなせなくなります。
自分自身がなんとなく上司の空気感を読んで、ウヤムヤに成長してきてしまったがゆえに、教育力が全く身についていない。
こんな会社にいては何も成長できない!
こう感じて辞めていくのです。
最後に|社員が育たない会社にいる危険性
離職率が異常に高い会社は、それなりの理由があることを書きました。
よく入社してから3年は我慢しろといった、働いていればいずれ道が開ける的な「労働万能説」のような事が叫ばれます。
まるでブラック企業だろうがなんだろうが、仕事を頑張れないやつは怠惰な人間。こうみなす風潮があります。
ですが、離職率が90%を超える会社というものは、何かがおかしいから大量の退職者が出ている訳です。
もしあなたが今環境の悪い会社に勤めているのなら、そこで働く上司を冷静に見つめてみてください。
- ゴマスリが上手い人
- 性格に難があって屈折した人
こんな人達ばかりだとしたら、むしろそんな会社で3年も頑張る方が危険です。
働く先はぜひじっくり選んで下さい。
不安な気持ちが先行して、なんでもいいからと安易に飛びつくようなことは今の御時世では危険です。
会社側も離職率が高いのに人が入ってくる事がわかれば、いつまでたってもその待遇を変えようとしません。
今は転職も売り手市場の時代です。
何をしていいのか分からなければ転職エージェントに相談するのも一手です。
転職エージェントは紹介した人材がすぐに退職してしまうと報酬を減額されたり、ペナルティを課されたりなどの不利益を受けます。
なので、わざわざ報酬を減額される可能性のあるブラック企業を紹介しようとはしないのです。
転職エージェント自体の利用は無料なので、とりあえず相談だけしてみるという使い方でもありでしょう。
おすすめの転職エージェントも選んでおいたので、最後に紹介します。
おすすめの転職エージェント
リクルートエージェント
リクルートエージェントの特徴は、なんと言っても求人数の多さ。日本一の求人数を誇ります。一般の求人サイトには掲載していない非公開求人も10万件以上あり。
様々な職種、年齢、勤務地に対応しており、転職した者の2/3は一度は登録しています。
豊富な転職支援実績データに基づく選考サポートが手厚く、履歴書作成から面接準備まで転職のプロがサポートしてくれるので、登録しておいて損はありません。
カウンセラーの対応も迅速なので、働きながら転職活動をするのにうってつけのエージェントです。
LHH転職エージェント
LHH転職エージェントで年収アップしている人多数!キャリアアップを目指す人向けの転職エージェントで、外資系、法務・経理などの管理部門、第二新卒などの転職に特に強いのが特徴です。
世界でもTOP3位に入る人材会社のアデコグループが運営しており、細かなカウンセリングによる高いマッチング精度が売り。
普通のエージェントは転職者と企業側の担当が分かれているところ、LHH転職エージェントは1人で転職者と企業側を担当しています。そのため、企業カルチャーとの相性まで見極めることが可能です。
エージェントは各専門職種に精通しているため、他のエージェントにはできなかった専門的なことまで相談できます。
doda
dodaは、転職者満足度No.1、人材紹介会社に関するポジティブな口コミ数でNo.1を獲得しており、職種ごとの多種多様な求人を保有しています。
求人数もリクルートエージェントに次いで多く、非公開求人を含めて約10万件。大手企業から中小やベンチャー企業まで幅広い求人を持っています。
履歴書、職務経歴書だけでは伝わらない人柄や志向を企業に伝え、選考通過を後押ししてくれるなど、転職成功のサポートも万全です。
転職活動に失敗したくない人や、次こそは長く働ける職場を探したいと考えている人などにおすすめです。
アデコ転職エージェント
アデコ転職エージェントは、日本で37年以上の人材事業を運営している実績があります。
人気の事務職や営業の求人に特に強く、一般事務や経理事務、総務事務や英語を活かす事務系の求人が多めです。他にも、IT系や広報・マーケティングの求人などもあります。
他の大手の転職エージェントと比較すると求人数は少なめですが、やはり求人数が少ない事務職に強いのが魅力的です。事務未経験でもOKな求人もあります。
ただし、特に事務職は人気なので、20代~30代前半ぐらいまででないと求人が見つからない可能性もあります。
何はともあれ面談してみないと分からないので、まずは相談してみましょう。平日の遅めの時間帯も面談可能です。
マイナビAGENT
マイナビAGENTは、20代からの信頼がNo.1の転職エージェントです。
熱意のある担当者によるサポートも評価が高く、中小企業や第二新卒のための独占案件の多さに定評があります。
転職サポートについては、職務経歴書のブラッシュアップや模擬⾯接はもちろん、利⽤回数や期間に制限なく転職相談をすることが可能です。
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