辛い、きつい、つまらない?元市役所職員が教える仕事内容の真相

公務員の転職
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わび
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航空業界の外資系企業で働く元自衛官・公務員のわびです。詳しい自己紹介はこちら

よく市役所の仕事は「辛い」「きつい」「つまらない」という話を聞きます。

これから市町村の職員になる人や市町村の職員になったばかりの人にとって、気になる話だと思います。

私は幹部自衛官として10年以上勤務した後、社会人経験者採用で市役所職員になり、現在は航空業界の外資系企業に勤務しています。

市役所以外の公務員と企業を経験しているので、市役所の仕事内容について客観的に教えられます。

この記事を読み終えると、本当に市役所の仕事は辛いのか、きついのか、つまらないのかを知ることができます。

市役所職員としての勤務歴

市役所職員の仕事内容の真相をお話する前に、私の市役所職員としての勤務歴を紹介します。

  • 1年目:9月~10月
    社会人経験者採用で市役所防災部署へ配属
    2度の災害対策本部を経験
  • 1年目:1月~
    消費者行政&法律相談&行政相談を兼務
    相談業務と各種団体事務局を経験
  • 1年目:4月~
    市町村防災行政無線整備事業を担当
    実施設計と事業の予算化を経験
  • 2年目:7月~10月
    大規模な震災と水害を経験
    地震、水害、台風の災害対策本部を経験
  • 2年目:3月
    転職
    防災行政無線の実施設計のめどが立ったので転職

1年半の市役所勤務でしたが、いろいろと経験させてもらいました。

外資系企業への転職では、市役所で培った知識と経験が役立ったことも事実です。

この1年半の経験から市役所職員の仕事内容の真相を教えます。

 

市役所職員の仕事内容の真相

まずは私が経験してきた市役所勤務の1日の仕事の流れを紹介します。

そのなかでひとつひとつの仕事にクローズアップして仕事内容の真相をお伝えします。

市役所職員の仕事内容の真相:1日の仕事の流れ

私が勤務していた市役所はどちらかというと田舎の市役所です。その市役所の防災担当として勤務していました。

通常の1日の流れはこんな感じです。

  • 08:20
    出勤
    開庁の10分前に出勤
  • 08:30
    朝礼
    市民憲章の唱和と事務連絡
  • 08:30-12:00
    窓口対応とデスクワーク
    防災窓口対応:転入者への案内、自治会の防災訓練の相談等
    消費者行政等窓口対応:各種相談の対応等
    デスクワーク:事業の推進、各種団体の事務作業、補助金の申請等
  • 12:00-13:00
    昼休み
    市役所の食堂か周辺の飲食店で食事
  • 13:00-17:15
    外回り
    防災資機材の納品や整備、防災行政無線事業の調査
    幼稚園や学校等と打ち合わせ、高齢者等の自宅訪問
  • 17:15-1800
    残業
    決裁、回覧、メール等の処置
  • 18:00
    退勤
    いつも18時前に退勤

特に何もない日はこのような1日の流れです。

ここに台風などの災害が入ってくると日常業務が滞ってしまうので少し忙しくなります。

ただ、幹部自衛官に比べると激務ではありません。

市役所職員の仕事内容の真相:窓口対応

窓口対応は、市役所の仕事で一番イメージしやすい仕事です。

市役所にはいろんな窓口があります。

住民票や戸籍、各種届出関係の窓口は、アウトソーシングが主流なので、市役所の職員が対応することはほとんどありません。

一方で、防災や環境など少し専門的な知識が必要な窓口は市役所職員が対応します。

私は防災や消費者行政等の窓口を担当してましたが、窓口業務自体は少し知識があれば誰でもできる簡単なお仕事です。

 

窓口業務で大変なことといえば、モンスター市民との戦いです。

モンスター市民一覧
  • 高貴な身分(自称)の市民、毎日30分以上の対応を強いられる
  • 地球を守りたい市民、定時間際に来て1時間以上温暖化について語る
  • 毎回記憶喪失の市民、30年以上も前のことで毎週クレームを言いにくる
  • 言葉を解さない市民、何か音を発しているが意味不明

モンスター市民とエンカウントすると丸1日つぶれることもあります。

今もどこかの市役所では、職員とモンスター市民が戦っているのです。

市役所職員の仕事内容の真相:デスクワーク

市役所職員の主な仕事はデスクワークになります。

デスクワークの内容は大体このような内容です。

デスクワークの内容
  • 担当事業の推進
  • 議会対応
  • 予算・決算事務
  • 各種団体の事務
  • 補助金の申請
  • 国や都道府県の調査依頼

メインは担当事業の推進です。
その担当事業についてまわるのが、議会対応と予算・決算事務です。

議会対応と予算・決算事務は、国家公務員に比べればはるかに楽なのですが、レベルが低すぎて嫌になります。

特に議会対応は、インターネットで調べればすぐにわかることを、わざわざ質問してくる低レベルな議員もいるので大変です。

 

各種団体の事務は、その団体の会長や役員のお世話です。

担当する団体であたりはずれがありますが、市民と直接活動できる数少ない仕事のひとつです。

 

補助金の申請国や都道府県からの調査依頼は、ただひたすらにめんどくさい作業です。

これらがスリム化されれば、市役所職員の残業も確実に減ります。

市役所職員の仕事内容の真相:昼休み

昼休みは1時間ずつ交代でとります。

私は絶対に市役所の外に出ていましたが、なかには自分の机上で昼食をとっていた職員もいました。

でも、市役所の中にいると、市民からは休憩中であろうと市役所の職員です。

高確率で窓口対応や電話対応におわれます。

市役所職員の仕事内容の真相:外回り

外回りも市役所の仕事のなかではイメージしやすい仕事だと思います。

外回りができる部署は限られていますが、私は防災担当だったのでよく外回りをしていました。

外回りの内容
  • 防災資機材の納品や整備
  • 防災行政無線事業の調査
  • 幼稚園や学校等と打ち合わせ
  • 高齢者等の自宅訪問

外回りでは、担当する事業に関する業務を主体的に行うことができます。

車では通れないところもたくさんあるので、自転車や徒歩で市内を巡ります。ちょっとした冒険感覚で仕事ができるうえ、いろんな発見があります。

また、途中で出会う市民に担当する事業に関することを聞いたりしていました。

個人的には市役所の仕事で一番楽しく、有意義な時間でした。

外回りがない部署だったら1年以内に退職していたでしょう(笑)。

市役所職員の仕事内容の真相:残業

定時で帰れる市役所職員はほとんどいません
とはいえ、通常時に何時間も残業することもありません。

ちょっとした残務処理が残ってしまうので、30分ほどの残業はあります。

たまに何時間も残業している職員がいますが、仕事の要領が悪いかただのアピールです。

私の月の残業時間は10時間程度でした。

災害対応が出てくると少し多くなりますが、それでも一般的なサラリーマンに比べると質・量ともに少ないほうです。

 

元市役所職員が教える「辛い、きつい、つまらない」の理由

私の1年半の市役所勤務、そして自衛隊や外資系企業での勤務から、市役所の仕事が「辛い、きつい、つまらない」と言われる理由を考えてみました。

「辛い、きつい、つまらない」の理由
  • 合わない人は、毎日がストレスフル
  • 世間が言うほど給料が高くない
  • 意味を見出せない仕事が多い

いろんな理由が考えられますが、この3つに集約されます。

ちなみに私が市役所を退職した理由は他にもあります。

市役所の仕事が辛い理由:毎日がストレスフル

窓口対応でもお話しましたが、市民との関わりは想像以上にストレスがたまります。

課長や部長になっても、市民との関わりはずっと続きます。

出世すれば市民からの要望や期待も大きくなるので、かかるストレスも大きくなります。

さらに仕事上の関わりだけで済めばいいのですが、同じ市内で生活していたら、休日等のプライベートにまでそのストレスが及ぶこともあります。

このように市役所職員は、毎日ストレスを抱えながら生活することになりがちです。

市役所の仕事がきつい理由:給料が高くない

自衛隊や外資系企業に比べると、市役所の仕事はそんなに難しいものではありません。

ただ、給料のわりには仕事内容はきついと思います。
特に40歳以下の職員の給料は驚くほど低いです。

地方公務員の給料が高いと言われるのは、50歳以上の職員の給料が高いからです。

私は30代で自衛隊から市役所に転職しましたが、年収は500万円弱でした。
自衛官だった頃の年収と比べると約200万円下がります。

また、現在勤務している外資系企業と比べると約500万円も低くなります。

このように市役所職員は世間が思っている以上に安い給料でストレスフルな毎日を送っています。

市役所の仕事がつまらない理由:意味を見出せない仕事が多い

市役所職員の仕事は、議会対応のようなプロレスごっこや補助金の申請、国や都道府県の調査依頼といった単なる作業ばかりです。

やりがいを見出せる仕事は少ないです。

担当する事業も、決裁を上げる過程で無能な上司に改悪されて、無残な状態になることも多々あります。

当たり前のことですがこのような状態が続くと、やりがいがなくなってしまい、仕事がつまらなくなってしまいます。

この状態が続くのが市役所の仕事なのです。

 

まとめ|元市役所職員が教える仕事内容の真相

以上が『元市役所職員が教える仕事内容の真相』です。

まとめると以下のとおりです。

まとめ
  • 仕事が辛い理由:毎日がストレスフル
  • 仕事がきつい理由:給料が高くない
  • 仕事がつまらない理由:意味を見出せない仕事が多い

このように市役所職員の仕事は、人によってはストレスフルで、給料が安く、意味を見出せない仕事です。

でも、市役所職員という仕事の重要性と必要性は感じており、今でも尊い仕事だと思っています。

できることなら、50歳を過ぎたときにまた働いてみたいです。

そう考えると、一般的な企業と同じですね。

 

もし、私と同じように、公務員の仕事に不満や疑問を持っているなら、一度民間への転職も視野に入れてみるといいでしょう。

実際に転職するかどうかは別として、

  • 今の自分であれば民間企業から内定をもらえるのか?
  • 民間企業だと、どのくらいの年収がもらえるのか?
  • 他に自分に合った仕事はあるのか?

などを知っておくと、いざというときにすぐに転職できます。
また、「いつでも転職できる」ことが分かっていると、精神的に楽になります。

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