こんにちは。
前職でベンチャーで採用担当をしていたトニーです。
今回はベンチャーへの就職や転職を考えている人向けに、ベンチャーの面接って実際どんな感じ?を解説する記事です。
【前提】原理原則は大手でもベンチャーでも変わらない
面接の原理原則って、大手だったとしてもベンチャーだったとしてもそんな変わんないんですよね。
結局、面接で見極めたい事って次の2つしかありません。
- あなたがこの会社で価値を出せるか(お金を稼げるのか)?
- あなたの人生の方向性と、この会社の方向性が合ってるか?
勘違いしてはいけないのは、この2つは直接訊かれるとは限らない、ということ。
実際の面接の場では、あの手この手で聞き方を工夫します。ただ、逆に言えば、全ての面接での質問はこの2つに帰結します。
ベンチャー企業での面接では、大手企業の面接ではない奇抜なことを質問される、などと言っている人がいますが、正直それはどうでもいいです。
ベンチャー企業に向けて特別な面接対策が必要だ、と考えるのは不毛です。
そもそも、「面接とは何か?」を理解していれば、どんな面接であろうが大抵のことは答えられます。
その上で自分が受ける面接で特殊だと言われていることも対策をしたらいいんです。
例えばコンサルティングファームを志望すると、面接ではケース面接対策だ、フェルミ推定を勉強しておかなきゃ、と言われています。
もちろんそれも必要なんですけれども、そもそもその土台として先ほどあげた2つの根本質問に答える準備ができていないとお話にならない、というわけです。
なのでベンチャー企業に合った対策はどうかなどを考える前にまずは面接の基本を抑えることが最も大事です。
ベンチャー企業の面接でよくある質問
大企業と比べると、ベンチャー企業の面接で聞かれる質問には特徴があります。
ベンチャー企業での面接では、ベンチャー企業に向いているかどうかを聞く質問を必ず盛り込みます。
例えば、僕がベンチャーの採用担当やっていた時を例にとって見てみましょう。
一般的にベンチャー企業では「職責を越えて正しいと思ったことを周りを巻き込んでやっていく」という当事者意識が強く求められます。
僕がいた企業でもそれは必要だと思っていたので、面接では、
自分の役割ではないけれども職責や部署を超えて何かをやった経験があれば教えてもらえますか?
と聞いていました。
面接の形式は様々
面接の形式も様々ですがベンチャー企業の面接の方が大企業に比べてフランクな面接が多いと思います。
スーツで行って、会議室に通されて広いテーブルの対面で面接する、というのがイメージする大企業の面接かと思います。
一方ベンチャー企業では、会社のオープンスペースで社員が働くフロアと同じ場所で面接をしたり、近くのカフェで面接をしたりというのは一般的です。
僕も大体はオフィスのフリースペースで面接をしていました。
そこは普段他の社員が働いているスペースと同じフロアで仕切りもないので、実際にどのような雰囲気で働いているのかというものを見てもらいながら面接を受けてもらっていました。
また場合によっては近くの喫茶店でお茶をしながら面接をしていたこともあります。
これは面接を受ける人がリラックスをして自分の本音を話してくれるような環境を作るための手段なので、正直面接の形式自体が変わったからといって聞かれる質問の本質が変わるわけではありません。
大手企業の方がしっかり面接のルールが決まっているので、ベンチャーの方が面接の形式が多様だという風に感じる人はいるかもしれません。
でも繰り返しですが、形式はあくまで手段なので、そこをあまり情報収集しても意味がないと思います。
結局聞かれることの表現が違うだけで本質は一緒。自分をしっかり分析して表現しきった奴が受かる。それだけです。
ベンチャーでの面接にどうやったら受かるか
- なぜベンチャー企業に行きたいのか?という自分の意識を明確にすること
- それをきちんと伝える練習をすること
この2つ以外にありません。
特に重要なのは前者です。後者は後からどうとでも改善できるのですが、あなたがどうしたいか?だけはあなた自身が自分のなかで腹落ちして決めないとダメです。
最もよく見られる残念なパターンは、どうやったら受かりやすいテクニックがあるかという知識の習得が先に立っている人です。
本来時間をかけて考えるべき根幹の部分が疎かになってしまっている人は、どれだけテクニックでお化粧しても面接の中で見抜かれてしまいます。
じゃあどういう風にしたらベンチャーにいく目的を明確化できるかですが、これは一人で考えていても全く解決になりません。
自分の考えというのは人との対話を通して整理されていきます。
あなたも人と話をしているときに、話出しているうちに自分の考え方が整理できたという経験はありませんか?
だから実際にベンチャー企業で働いている社員、ベンチャー企業に詳しいキャリアアドバイザーなどの力を借りて、実際に自分の意見をぶつけて意見をブラッシュアップしていくという地道な過程しかありません。
これをサボってる人は多いでしょうが、ベンチャーであっても面接は受かりません。
他の会社で働いている人と直接会えるyentaなどのサービスを使って社員の人にアプローチするか、転職(就活)エージェントに相談しましょう。
そして、自分がなぜベンチャー企業に行きたいのかというものをしっかり言語化することが大事です。
元採用担当として思うこれだけはNGの言動
僕が前職のベンチャーで新卒採用・中途採用をしてたときに、
これはベンチャー受からないよね
と思わざるを得ないような言動がありました。
これからベンチャー企業を受けようとしている方は参考にしてください。
他責の発言
大企業でも好ましくは思われませんが、ベンチャーでは「この人他責だな」と思うような発言があれば速攻落ちます。
そもそも社員が数十人とかの組織であれば、一応「営業部」とか「経営企画部」とかあるのですが、ほぼ役割は合ってないようなものです。自分が必要だと思ったら役割を超えて行動する人が評価の高い人とされます。
なので、
- 今の仕事ではどんなことをやっていますか?
- 転職を考えるようになったきっかけは何ですか?
というような質問を通じて、行動が他責思考ではないかどうかを見極めていました。
世の中の常識にとらわれてるような発言や言動
周りのみんなが良いというから良い、みたいな感覚や、XXさんが言ったからこうやりました、みたいなイエスマンではベンチャーでは活躍できません。
面接でも自分の考えを持ってないかのように見られる発言は絶対に避けた方がいいです。
社会人としてそもそもNG
そのほかにも、当然ですが社会人としてNGな人はお断りしていました。
- 挨拶ができない
- 不潔
などは当然面接ではやめてください。
こういう人はベンチャーじゃなくても落ちると思います。
【実例】実際に落ちた面接はこんな感じ
なんで転職してベンチャー企業に行きたいと思っているのですか?
今の職場では自分の成長ができないと思っているので、もっとチャレンジできるような環境がいいからです。
こう言ったら、次に気になるのは当然このようなことです。
- そもそもなぜ今の職場に入ったの?(そもそも入社時に予想できなかったの?)
- 何で成長したいと思ってるの?どういう風に成長したいの?その先どうなりたいの?
- あなたが思うチャレンジできるような環境に必要なのはどんな要素?
これらも、質問を通じてその人の職場に入った理由そのものに興味はなく、転職の理由を必要以上に周りの環境のせいにしてないか、成長に必要な要素は理解しているのかを知るための質問です。
これらの質問は、少し準備をすれば答えれられるはずなので、おそらく転職エージェントなどを使わずに自分で考えてればOKだと考えていたんだと思います。
当然そのような準備が不足している人は採用できず、お断りでした。
結局どうやって自己分析したらいいの?
自己分析に近道をありません。1日や2日で自分のことを完璧に理解するっていうのは無理です。
だからといって諦めたらそこで試合終了なので、対話を通じて自分が何がしたいのかというものを自分なりに納得するまで考える必要があります。
ここで真面目な人ほど、
じゃあ自己分析をしっかりしてからじゃないと面接受けられない
とか
自己分析をしてから転職エージェントに連絡しよう
と考えがちなのですが、これは全くもって発想が逆です。
そうじゃなくて、自己分析を進めるために「面接」や「転職エージェント」という道具を使うんです。
【目的】自己分析を進めて自分にあったベンチャー企業に行くこと
【手段】面接、転職エージェントとの面談
【終わりに】世間の常識にとらわれていた僕が変われた理由
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
行くかもわからない企業に面接行っては失礼なんじゃないか?
転職エージェントと面談したら、絶対面接を受けなければならないのかな?
などと考えている人には、
まじで全然そんなことないっす
と言いたいし、もし流されてしまいそうな時は上記の目的手段をしっかり把握しておくことが大事です。
実は僕自身も同じように悩んでいました。
今思えば、新卒で入った会社にはあまり転職をする人がいなかったため、世間の常識に縛られて働いてしまっていたと思っています。
でも、ベンチャーに入って採用担当者もやって今思うことは、こういう話を聞いて、
- 「とりあえずやってみよう」と思ってスピーディーに行動できるか
- 「目的を達成するためにどんな手段でもとるぞ」と手段にとらわれず目的ファーストの考え方ができるか
ある種ベンチャー企業で活躍できるかどうかの見極めになるでしょう。
あなたも今いる環境が嫌で、それを変えたくてベンチャー企業への転職を考えているんですよね?
今は決断を早くできなかったり、世間一般の常識にとらわれてしまうことが多かったりするかもしれません。僕もそうでした。
でも小さいことからステップを踏んで行けば、いつかあなたも今憧れているようなビジネスパーソンに一歩ずつ近づいています。この考え方を持てたので、僕も転職に成功しました。
まずは今できることの中から、これまでの自分だったらやらなかったであろうことを勇気を出してやってみましょう。
手軽なところであれば、転職エージェントに相談に行ってみましょう。
紹介したように、対話の中でベンチャーに行きたい理由や今の会社をやめたい理由が固まってくるはずです。
おすすめの転職エージェントも選んでおいたので、最後に紹介します。
おすすめの転職エージェント
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リクルートエージェント
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転職サポートについては、職務経歴書のブラッシュアップや模擬⾯接はもちろん、利⽤回数や期間に制限なく転職相談をすることが可能です。
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doda
dodaは、転職者満足度No.1、人材紹介会社に関するポジティブな口コミ数でNo.1を獲得しており、職種ごとの多種多様な求人を保有しています。
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転職活動に失敗したくない人や、次こそは長く働ける職場を探したいと考えている人などにおすすめです。