今回は転職は考えてるけど給料が上がるのかどうか不安だ、という人向けの記事です。
僕も2回転職しておりまして、1社目350万→2社目500万→3社目700万とあがっています。
先に「どんな会社に行けば給料が上がるのか」についての結論ですが、
- 生産性が高い業界
- 伸びている業界
に行けばベースとしての給料が上がります。
この記事では、あなたの給料が低い理由や、僕がどうやって給料を上げていったのか、給料交渉するときのポイントなどについて紹介していきます。
そもそも新卒は構造的に給与低い
そもそも新卒採用で入社した新人たちは、実力に関わらず低めの給与に設定されるようになっています。
その理由は2つあります。
①新卒一括採用であるため
新卒で入社をすると、同じ時期に何人も(会社によっては何千人も)一斉に入社をします。
その時、実際は新入社員の中でもすぐにでも活躍できる人材と、逆に何年経っても活躍できない採用ミスのような人材がまざっています。
しかし、入社時点では仕事ができる人かどうか判断ができないので、仕事ができる人もできない人も、最初は一律に給与を設定します。
そして後からできる人だけ上げていく、という方式を取らざるを得ません(日本では給与が下がるということは基本的に無いため)。
一律に設定する以上、高い給与で設定してしまうと人件費が高騰してしまうので、まずは一律低めに給与を設定する方が会社としてリスクがないと言えます。
あと、社会人の新人たちは、最初に20万やそこらの給与をもらうだけでも、学生時代から比べると一気に大金が入ったように感じるので、これまでの生活との比較の中で不満を抱きにくくなっている、と言う背景もあります。
②教育コストを織り込んでいるため
新卒で入った新人たちは、すぐに会社の第一線でバリバリ稼いできてくれることはまずありません。
名刺の渡し方や仕事の進め方などの社会人としての基礎的なトレーニングをまずは受けることになります。
当然その期間は、会社としてもほぼ投資の期間なので、ある程度1人前になるまではそのほかの投資コスト(つまり給与)は抑えたいというインセンティブが働きます。
以上の理由から、新卒の給与というのは基本的に低く設定をされています。
お前はどうやってあげていった?
じゃあお前はどうやって給料あげたんだよ
という疑問にお答えすべく、社会人年次ごとに振り返ってみます。
なお、僕は20代で2回転職をして3社目なのですが、大事な点をまとめると次の通りです。
- 年功序列が強い大企業は定期昇給しかしてない
- 転職のたびに年収が上がっている
- ベンチャーでは結果を出せば大幅に年収が上がる
1社目(350万円→450万円)
1社目では大企業に入社したので、基本的には定期昇給以外では給料は上がっていません。
1年目:350万円
- 給与が特別低いとは思わなかった
- 実際まあまあ満足していた
- 外資系投資銀行でもないかぎり、周りの友達ともそこまで給与に差はなかった
2年目:400万円
定期昇給。あまり実感としては変わらない。
3年目:450万円
定期昇給。少しはリッチになったが、タクシーでの移動を覚えたり、少し余裕が出たからといって飲み会や洋服に金をかけすぎて貯金はほぼなかった。
ただ、周りの友人と比較すると、そんなに能力の違いはないのに給料が低いことにだんだん嫌気がさす。
この頃ちょうどリクナビNEXTなどの転職サイトに登録をしたりして、どのくらい年収が上がるのかの情報収集をした。
2社目(500万円→600万円)
2社目ではベンチャーに転職し、結果を出したときに年収は一気に上がりました。
4年目:500万円
ベンチャーへの転職。福利厚生などはなくなったが、額面では50万円の給与アップ。
5年目:600万円
事業の責任者に昇格して結果を出したので1年で給与が100万円アップ。
ここらへんは大企業にいては実現できないような上がり幅です。
3社目(700万円)
2回目の転職でメガベンチャーに入社しました。2社目のベンチャーよりは会社がお金を持っているので、基本給も上がりました。
5年目:700万円
前職のベンチャーである程度結果を残していたことが幸いして、利益率の高い事業をやっているメガベンチャーの事業企画のポジションに転職できた。
大企業なので、給与テーブルは固定されているが、同じ大企業とはいえ給与のベースが1社目とは全然違うので、基本的に周りは高収入の人が多い。
転職時は最大の給与あげるチャンス
僕の年収アップの実績を見てもらえれば分かる通り、転職のたびに年収が上がっています。
そもそも転職時には普段の昇給よりも大幅に給与をあげるチャンスがあります。
理由は3つあります。
①個別判断になるので、能力に応じた給与になるため
新卒採用とは異なり、中途採用は通年行っていることが多いので、新卒の時のような「横一線で給与を統一する」みたいな変なルールはありません。
基本はあなた自身の能力に応じて、能力比例して高い給与が支払われます。
②ある程度即戦力扱いになるため
そして中途社員は、新人とは異なり、きちんと社会人のマナーや基礎的スキルを身につけている人がほとんどです。
その為、企業側はその人の基礎的な教育コストを払う必要がないので、その点高く給与を設定することができます。
③企業側が「焦っている」ため
新卒採用と比べた時の中途採用の大きな特徴は、中途採用は「欠員の補充 or 事業拡大」のいずれかが目的であるということ。
つまり、企業側としても早く人材を確保しないと事業の成長スピードが追いつかなくなったり、今働いている人の労働量が多くなって負荷がかかってしまうという状態なわけです。
なので、転職者としても立場上、優位に給与の交渉をすることが可能です。
27歳で年収500万円いってないなら年収低いよ
ということで、ある程度のポテンシャルや能力がある人であれば、転職することで給与を上げることは難しくありません。
あくまで個人差がありますが、例えば「旧帝大」「早慶上智ICU」「MARCH」「関関同立」あたりだと、27歳で年収500万円行ってないのは、給与がだいぶ低く抑えられている可能性があります。
実際僕の京大時代の友人でも、サラリーマンでも1,000万円を超えている人もいれば、一方で、450万円程度の人もいます。
学生時代から社会人になっても定期的に会って話している感覚だと、その2人に能力的な差があるとは思えません。
結局は、「いかに生産性の高い業界にいるか」と「自分の今の環境を変える努力をしたか」に尽きます。
もちろん給与が全てではありません。
やりたい仕事で楽しく働いているのであれば、誰も文句のつけようがありません。
ただ、安い給料に甘んじているのももったいないと思います。
なので、次では転職時の給与交渉について紹介します。
転職時の給与交渉について
給与交渉できるかどうかは、その会社の給与がどのようにして決まっているか、によります。
実際過去2回の転職を振り返ってみても、「大企業→ベンチャー」への転職の時にはこちらから要望した給与にしてもらいました。
しかし、「ベンチャー→大企業」の転職の時には交渉余地はほぼなく、オファーされた給与を受け入れました。
ベンチャーなら比較的融通がきく
ベンチャーは給与テーブルがかっちり決まっていないのと、常に人材が不足しているため、交渉次第では50~100万程度の給与UPが可能です。
実際に僕もベンチャーへの転職をしたときはこちらが提示した給与で内定をもらい、450万円→500万と50万円UPに成功しました。
また、前職よりも大幅に年収がダウンしそうな場合は、ストックオプションで補ってもらうという交渉の仕方もあります。
» (関連記事)ベンチャーの給料でストックオプションでどのくらいもらえる?
大企業は給与テーブルが決まっており、例外を作ることが難しい
知り合いの人は財閥系の大手不動産会社に33歳くらいで正社員で転職したのですが、
あなたの年齢なら役職は係長、給与は1,100万円ね
とのことで決まっていたようです。
「俺は周りの奴らよりも成果出すからもっと給与くれ!」というのは通じない代わりに、どんなに仕事できない人でも年齢が上がれば一定給与がもらえるということですね。
そもそも交渉とかして大丈夫なの?
ここまで給与交渉について話してきましたが、基本は転職エージェントに任せた方がいいです。
僕は1回目の転職では社長に直接言ったのですが、2回目の転職の時にはエージェントを使って希望年収を伝えてもらいました。
エージェントを使うと、
自分で給与の条件とか言わなくていいの楽だな。。。
と強く思いました。1回目の時は転職のことをよくわかってなかったので、自分で交渉してしまったのですが、
- 交渉のやり方がわからない
- 言うのが気まずい
という人が多いと思います。
エージェントを使うと、自分の希望の金額をエージェントに伝えるだけで勝手に交渉してくれるので、気持ちが楽ですし、何より確実です。
転職者の年収が上がるということは転職エージェントの受け取る報酬も上がるからですね。
自分の市場価値を知る方法
ここまで僕の経験をもとに給料をアップする方法を紹介してきましたが、あなたも転職をすることで年収アップできるかもしれません。
ただ、いきなり転職するのではなく、まずはあなたの市場価値と今の年収にどれくらい差があるのかを知るところから始めましょう。
例えば、ミイダスというサービスで年収診断を受けることができます。もちろん無料です。
ミイダスでは、主に以下の2つことが分かります。
- 自分が転職した時のオファー年収の目安
- 自分に適正のある職種や業界
ただし、オファー年収の診断はかなり高めに出るので、あくまでも参考程度です。それでも、今のあなたの年収とどれくらい差があるのかを知ることに価値はあります。
時間があるときに診断しておいて損はないですよ。
その他の年収診断サービスは以下の記事でも紹介しています。
ただ、年収診断ではあくまでも「目安」の年収しか知ることができません。
より正確な自分の市場価値を知りたいのであれば、転職エージェントに相談することをおすすめします。
転職エージェントは、紹介した転職者の年収の30~35%を手数料としてもらうビジネスなので、あなたに紹介してくる求人の年収は、あなたが今もっとも高く受け取れる年収とイコールになります。
エージェントに相談したからといって転職しないといけないわけでもありません。
お金がかかるわけでもないので、まずは気軽に相談してみるといいと思います。
おすすめの転職エージェントも選んでおいたので、最後に紹介します。
リクルートエージェント
リクルートエージェントの特徴は、なんと言っても求人数の多さ。日本一の求人数を誇ります。一般の求人サイトには掲載していない非公開求人も10万件以上あり。
様々な職種、年齢、勤務地に対応しており、転職した者の2/3は一度は登録しています。
豊富な転職支援実績データに基づく選考サポートが手厚く、履歴書作成から面接準備まで転職のプロがサポートしてくれるので、登録しておいて損はありません。
カウンセラーの対応も迅速なので、働きながら転職活動をするのにうってつけのエージェントです。
LHH転職エージェント
LHH転職エージェントで年収アップしている人多数!キャリアアップを目指す人向けの転職エージェントで、外資系、法務・経理などの管理部門、第二新卒などの転職に特に強いのが特徴です。
世界でもTOP3位に入る人材会社のアデコグループが運営しており、細かなカウンセリングによる高いマッチング精度が売り。
普通のエージェントは転職者と企業側の担当が分かれているところ、LHH転職エージェントは1人で転職者と企業側を担当しています。そのため、企業カルチャーとの相性まで見極めることが可能です。
エージェントは各専門職種に精通しているため、他のエージェントにはできなかった専門的なことまで相談できます。
doda
dodaは、転職者満足度No.1、人材紹介会社に関するポジティブな口コミ数でNo.1を獲得しており、職種ごとの多種多様な求人を保有しています。
求人数もリクルートエージェントに次いで多く、非公開求人を含めて約10万件。大手企業から中小やベンチャー企業まで幅広い求人を持っています。
履歴書、職務経歴書だけでは伝わらない人柄や志向を企業に伝え、選考通過を後押ししてくれるなど、転職成功のサポートも万全です。
転職活動に失敗したくない人や、次こそは長く働ける職場を探したいと考えている人などにおすすめです。
アデコ転職エージェント
アデコ転職エージェントは、日本で37年以上の人材事業を運営している実績があります。
人気の事務職や営業の求人に特に強く、一般事務や経理事務、総務事務や英語を活かす事務系の求人が多めです。他にも、IT系や広報・マーケティングの求人などもあります。
他の大手の転職エージェントと比較すると求人数は少なめですが、やはり求人数が少ない事務職に強いのが魅力的です。事務未経験でもOKな求人もあります。
ただし、特に事務職は人気なので、20代~30代前半ぐらいまででないと求人が見つからない可能性もあります。
何はともあれ面談してみないと分からないので、まずは相談してみましょう。平日の遅めの時間帯も面談可能です。
マイナビAGENT
マイナビAGENTは、20代からの信頼がNo.1の転職エージェントです。
熱意のある担当者によるサポートも評価が高く、中小企業や第二新卒のための独占案件の多さに定評があります。
転職サポートについては、職務経歴書のブラッシュアップや模擬⾯接はもちろん、利⽤回数や期間に制限なく転職相談をすることが可能です。
また、関東圏・関西・東海地方の求人が豊富で、20~30代向けのベンチャーから大手まで優良企業の求人を保有しています。