プログラミングスクールについて調べていると、様々な失敗談が出てきます。
- 50万円も払ったのに意味がなかった
- 教材のレベルも低いし独学の方がマシ
その一方で、「プログラミング初心者はスクールに通ったほうが効率的」という意見も多く、結局どっちなの?と思われますよね。
そこで今回は、現役エンジニアであり過去にプログラミングスクールのメンターの経験もある僕が、
- プログラミングスクールが無駄と言われる理由
- プログラミングスクールに通うメリット・デメリット
- プログラミングスクールが提供しているサービスの本質
についてお話します。
先に結論をお話しておくと、プログラミングスクールが必要かどうかは人によります。
この記事を読んで「本当に自分にプログラミングスクールが必要ないか?」を検討してみてください。
プログラミングスクールが無駄・意味ないと言われる理由
プログラミングスクールが無駄で必要ない!と言われることも多いですが、それには当然理由があります。
以下の記事を参考にしながら、プログラミングスクールが無駄と言われる理由についてまとめてみました。
- 理由1:料金が高い
- 理由2:スクールに通っても面接の評価は上がらない
- 理由3:スクールに通わなくても未経験からエンジニアになれる
- 理由4:オンラインで質が高く価格安い教材がある
理由1:料金が高い
プログラミングスクールって高いな…https://t.co/unrMZz6LUj
— Hiromichi Watanabe (@nabeemichi) December 5, 2016
まず、プログラミングスクールの料金は安くても10万円程度と価格が高いと感じる人が多いことが挙げられます。
以下の記事でプログラミングスクールの料金表もまとめていますが、TECH CAMPエンジニア転職などは約80万円と手が出せないと思われますよね。
スクール名 | 価格 | 期間 |
---|---|---|
GEEK JOB | 無料 | 1〜3ヶ月 |
ポテパンキャンプ | 220,000円〜 | 2ヶ月 |
Tech Boost | 424,800円〜 | 3ヶ月〜 |
TechAcademy | 174,900円〜 | 1ヶ月〜 |
TECH CAMPエンジニア転職 | 877,800円 | 2.5ヶ月〜 |
DIVE INTO CODE | 657,800円 | 10ヶ月 |
CodeCamp | 198,000円 | 2ヶ月 |
プログラマカレッジ | 無料 | 3ヶ月〜 |
DMM WEBCAMP | 690,800円 | 3ヶ月 |
侍エンジニア塾 | 140,800円 | 1ヶ月 |
ELITES | 99,000円 | 2ヶ月 |
アイスタキャンプ | 無料 | 2ヶ月 |
ざっと平均で1ヶ月あたり10万円以上、転職までの学習期間の目安を3ヶ月とすると30万円かかります。
とはいえ、この価格はきちんとサポートを充実させようと思うと仕方ない部分があることも事実です。
例えば、以下にざっとスクール側が1人あたりの生徒にかけるお金を考えてみます。
合計40,000円/月
- 週2回のメンタリング:月8回 × 1時間 × 2,000円 = 16,000円
- 質問受け放題:1日2回 × 25日 × 10分 × 2,000円 = 13,000円
- スクールの教材費:ざっくり1人あたり5,000円
- 転職サポート:1時間 × 3回 × 2,000円 = 6,000円
簡単に計算してもこれだけのお金がかかります。(※時給などの計算は適当です)
したがって、サポートを充実させているプログラミングスクールが高額になるのは、ある意味仕方がないことだといえます。
もちろん意味なく高額なスクールは避けるべき!
理由2:スクールに通っても面接の評価は上がらない
また、例えプログラミングスクールに行っても面接の評価は上がらないため、無駄という意見もあります。
結論からいうとスクールに通って評価が上がらないのは当たり前です。
なぜなら、採用の観点からすると、スクールに通う・通わないよりも「その人にプログラミングの適正があるか」を見たいと思うためです。
企業側は未経験でエンジニアになりたい人を採用する際に様々なリスクを考えます。
スクールに通ったとしても不安を減らすことができなければ、「スクールに行く意味はない」といえます。
一方で、スクールできちんと学習し採用担当の不安を減らすことができれば、面接の評価も当然上がります。
結論としては以下のようにイメージを持ってもらえるといいでしょう。
- プログラミングスクールに通っても評価は上がらない
- プログラミングスクールに通いスキルが身につくことで評価が上がる
したがって、独学でスキルを身につけ、成果を残せる人は独学で頑張るのもありといえるのです。
理由3:スクールに通わなくても未経験からエンジニアになれる
これも上記で説明したように、当然スクールに通わなくても未経験からエンジニアになることは可能です。
それでもスクールに通うことを考える理由は、「エンジニア転職をする過程を最短にするため」ではないでしょうか。
実際、僕の周りでも独学とスクールに通って一番違ったのは転職までにかかった時間でした。ざっくり比較すると
- スクール:3ヶ月〜半年
- 独学:半年〜1年
で転職している人が多いです。
目指す企業がSESか自社開発か、向き不向きによっても違うよ!
逆にいえば、以下の記事を読んで「自分がエンジニアに向いている」と判断できる人は独学するのもありといえます。
» プログラマーの向き不向きチェック!適正診断サービスも合わせて解説
理由4:オンラインで高品質・低価格の教材がある
最後に、オンラインで質が高く価格は安い教材があるため、プログラミングスクールは無駄という意見も存在します。
実際、オンライン教材のレベルは高く、実践的な力を身につける点では、スクールのカリキュラムにも引けを取りません。
例えば、Udemyの講座は、わずか1,400円など価格の割に学びが非常に多いです。(以下の講座も定期的なセールで1,400円になります)
この動画では、特にデータベース周りについて詳しく解説してくれています。
内容としては、PHPの基礎からデータベースを操るSQLという言語、簡単なWebアプリを作る方法まで全て紹介されています。
動画の中ではPHPの開発環境を構築する方法も紹介されているので、この動画のとおりに進めていけば、Webアプリの開発を一通り体験することができまるのでオススメです。
一方で、これらのコンテンツでは、自分で何を学習するべきか見極める必要があります。
何から学べばいいかわからない初学者が、
- 今の自分のレベルに必要な教材を
- 数ある教材の中から質の高いものをピックアップし
- 最後まで挫折なしでこなす
という作業は、決して低いハードルとは言えないかなと思います。
スクールは「今、あなたに必要な教材」を適宜与えてくれるというメリットもあるというわけなのです。
プログラミングスクールが提供するサービス
では、プログラミングスクールが提供しているサービスについて、一般的に言われるものを洗い出してみましょう。
今回は以下の記事を参考にして、提供するサービスをまとめると以下のようになります。
- 学習のロードマップ
- 学習環境
- 現役のエンジニアと関わる機会
- 転職支援
学習のロードマップが存在
まず、プログラミングスクールには体系的なカリキュラムが存在するというメリットがあります。
プログラミングスクールのカリキュラムは、初学者が基礎的な知識を網羅して学習するにはいい選択であると言えます。
最近は、ProgateやUdemyなどオンラインでも優れたプログラミング教材が揃っていますが、独学であれば
- 次に何を学べばいいのか?
- どこまで学べばいいのか?
と疑問に持つ人は少なくありません。
その点、スクールのカリキュラムは上記のことが明確であり、迷わずに済むというメリットがあるのです。
よくある勘違い:プログラミングスクールの教材は実務レベルでない
ただし、注意するべきポイントとして、スクールの教材を終えてもエンジニアとして活躍できるスキルにはなりません。
プログラミングスクールの宣伝として以下のような宣伝をしているスクールもあります。
- カリキュラムを終えたらフリーランスになれる
- スクールを卒業したらエンジニアとして高い給料をもらえる
これらのことは、ごく一部を除いてほとんど100%ありえないと思ってください。
あくまでもプログラミングスクールでは、プログラミングの基礎を学ぶ場所という認識を持っておいた方がいいですね。
学習環境が整備されている
続いてプログラミングスクールのメリットとして学習環境が挙げられます。
ここでいう学習環境とは、
- プログラミングを一緒に学ぶ仲間
- オフラインで自習できる教室
- いつでも質問可能なメンター
などが挙げられます。
それほど大きなメリットに感じられないかもしれませんが、プログラミングは挫折率が9割とも言われるほど挫折率が高いです。
» 「プログラミングの挫折率は9割近く」⇒理由と挫折しにくい学習方法を紹介
特に初めてプログラミングを学ぶ人は、エラーが解決できず詰まったりと挫折しがちです。
挫折しにくい学習環境もお金で買えるというのは、メリットの1つに挙げられるでしょう。
現役エンジニアと関わる機会ができる
続いて、現役のエンジニアと関わることで自分がエンジニアになるイメージを持ちやすくなるというメリットもあります。
ネットには極端な意見が多いため、直接エンジニアの人と話すことで得られる情報はかなりの価値があると言えます。
以下に例を挙げてみると
- 実際に働く人の職場環境
- スキルを身につけるための学習方法
- 実際の業務とイメージのギャップ
- ネットの情報と現実のギャップ
など、ネットで調べるよりも実態を詳しく知ることができます。
このような、実際の現場で働いている方の話を聞けるのは大きなメリットと言えるでしょう。
ネットで1時間調べるよりもエンジニアと10分話す方が学びが多いよ!
転職支援が存在
最後に、スクールによっては転職支援が存在することも挙げられます。
最近のプログラミングスクールでは、転職できなければ全額返金といった条件をつけるスクールも出てきました。
つまり、3ヶ月間程度の学習内容をきちんと身につけることができれば、基本的にはエンジニアに転職できると考えて良いでしょう。
もちろん、どういった企業に転職できるか?は実力次第な面もありますが、見逃せないポイントです。
↓他にもプログラミングスクールを使い倒すためのノウハウを以下の記事にもまとめているので合わせてご覧ください。
» 【プログラミングスクールに通う前に】スクールを使い倒すための準備3つ
プログラミングスクールで得られるものと失うもの
ここまで、プログラミングスクールのいい面と悪い面について意見まとめました。
では、プログラミングスクールに通うことで得られるものと失うものを整理していきましょう。
プログラミングスクールで失うもの
プログラミングスクールに通うことによって、失うものはお金です。
ここまでまとめると「プログラミングスクールが無駄」という意見は、支払うお金と内容が一致していないために言われます。
多くの学習者は、学習効率は欲しいけどスクールに通うのは高額で迷うという悩みがあるでしょう。
したがって、スクールに通うかどうかは「学習効率」「価格」のどちらを優先したいか?を考えるべきと言えるでしょう。
プログラミングスクールで得られるもの
上記でもお話したように、プログラミングスクールで得られるものは学習の効率です。
プログラミングスクールに通うメリットは紹介したように
- 学習のロードマップが存在
- 学習環境が整備されている
- 現役のエンジニアと関わる機会ができる
- 転職支援が存在
以上の4つが挙げられますが、どれも時間と労力をかければ手に入るものばかりです。
- 学習のロードマップ ⇒ ネットを調べれば出てくる
- 学習環境 ⇒ 勉強会への参加
- 現役のエンジニア ⇒ メンターを雇う
- 転職支援 ⇒ スキルがあれば転職は可能
しかし、逆に言えば、これら全てをお金で買える効率こそがプログラミングスクールの強みなのです。
したがって、少しお金を払ってでも転職までの期間を短くしたい!という人にはスクールは無駄ではないのです。
「プログラミングスクールは無駄」と言う前にすべき学習ステップ
ここまでプログラミングスクールは効率よく学習したい人にはおすすめ!という話をしてきました。
しかし、効率を求めるためにいきなりスクールに通うのもおすすめできません。
なぜなら、スクールに通うことを迷っているなら、まずは独学で学習した上で判断すべきだからです。
以下にプログラミングスクールに通うまでの学習ステップを解説します。
- STEP 1:Progateで独学する
- STEP 2:プログラミングスクールを検討
STEP 1:Progateで独学する
エンジニアになろうと考えたときに、最初からプログラミングスクールに通うのはおすすめしません。
なぜなら、右も左もわからないずプログラミングスクールに通うと、十分に学んだ内容を身に着けられないためです。
↓こんなことが起こりえます
実は先日、プログラミングスクール?の課題(ブログサイトを作る)を代行してほしいという衝撃の依頼が…。
— 了?SWELL開発者 (@ddryo_loos) August 7, 2019
これは見てはいけないものだと思い、そっと、ブラウザバックしておきました。
Progateでどの講座を学習すればいいの?と疑問に思われる方は以下の記事をご覧ください。
» ProgateはHTML/CSSから始めるべき!その理由と学習の進め方を紹介します
STEP 2:プログラミングスクールを検討
プログラミングの独学は挫折率は異常なほどに高いです。途中で学習を辞めてしまう人も少なくありません。
↓事実、独学で8割以上の人が挫折したというデータもあるほどです。
» 「プログラミングの挫折率は9割近く」⇒理由と挫折しにくい学習方法を紹介
基本的にプログラミングスクールは必要ありませんが、「挫折しそう…」と思ったときには活用できる可能性も高いです。
なぜなら、プログラミングスクールは初学者でも挫折しにくい環境が整っているためです。
とはいえ、いきなりお金を払ってスクールに通うのではなく、各社が提供している無料体験に参加することをおすすめします。
↓例えばTechAcademyなどは1週間の無料体験を実施しています
このような無料体験を通して「やっぱり自分には必要ない」のか「通った方が良さそう」なのか判断がグッとしやすくなります
正直、スクールに行くべきかどうか…とネットで数時間調べるよりも、一度体験に行ったほうが判断は早いです。
特に体験したとしても嫌な営業を受けるわけではないので、以下のリンクより一度参加してみることをおすすめします。
まとめ|プログラミングスクールは決して無駄ではない!
ここまでの記事のポイントをまとめます。
- プログラミングスクールは「学習効率」を販売している
- プログラミングスクールのサービスは時間と労力を使えば手に入る
- 「学習効率」と「費用」を比較することが大事
- まずは独学で学習を始めよう
プログラミングスクールに関する記事は「素晴らしい」「悪だ」という両極端な意見が多く、客観的な情報が少ないように感じられます。
大切なことはプログラミングスクールが良い、悪いではなく、今のあなたにとってプログラミングスクールが最適な解決策になるか?ということです。
それを判断するためにも、一度無料の体験レッスンに参加してみてはいかがでしょうか。