「20代社員、多数活躍中!」
「若い社員が多く、活気に溢れてます!!」
「若手でも頑張り次第で幹部候補に!!!」
巷では今だにこんなキャッチフレーズを露わにしている企業が目立ちます。
もちろん、しっかりした内情を伴っての謳い文句であれば何も問題はないのでしょう。
しかし、「若手の活躍」を前面に出して強調している会社は、大抵の場合がブラック企業です。
その裏側を紹介します。
「若手が活躍」が本当に意味している2つのこと
世の中には実際に若手が指揮をとって、会社の指針を決めている会社も確かに存在します。
少数精鋭のベンチャー企業や、新進気鋭のIT企業、個人のフリーランスなんかもこれにあたるでしょう。
しかし、中には別の意図があって「若手活躍」の四字熟語を全面に打ち出す会社もあります!
それには大きく分けて、以下の2つの意味があります。
- 年配者からの応募を避けるため
- 若手の「活躍したい」という心理を利用するため
年配者からの応募を避けるため
1つ目は、体力の無い年配者からの応募を避けるためです。
若くて元気な人たちが活躍しています!
だから、体力の無い年配者は応募してこないでください
のような考えが裏にはあります。
なお、人材を募集するときに、求人票には求職者の年齢を指定することは禁止されています(2007年10月の雇用対策法の改正により)。
例えば、
- 35歳までの方
- 18歳以上の方
- 若手歓迎
といった内容です。
直接的に求人票には書けないからこそ「若手が活躍」と言って、やんわりと年配者をお断りしているのです。
若手の「活躍したい」という心理を利用するため
2つ目は、「射幸心の煽り」です。
あなたは若手が活躍というワードを聞けば、以下のようなポジティブで最先端なイメージが先行するかもしれません。
- フレッシュで風通しの良い環境
- 時代の最先端をいっている
- 社内には若い感性が溢れている
- 若いうちから色々と仕事を任される自由なイメージ
反対に、老舗で伝統もある会社では年功序列が強烈に機能していて、徐々に徐々に仕事を任されていくイメージが根強い。
それこそ「石の上にも三年」で、若い期間=我慢の期間、こんなネガティブなイメージさえも先行しがちです。
親世代からも、「若い時の苦労は買ってでもしろ!」などと言われ、若い時にする仕事というのは下積み感が否めません。
そんな中、「若手が活躍している」というのをアピールすることで、泥臭い仕事に抵抗感を抱く若者を煽動しようとしているのです。
そして、卑劣なブラック企業ほど社会経験の少ない若者の射幸心を煽るために、このワードを巧みに使いまわす。
実際に入社しても、自分が想像していたような華やかな仕事は待っていないません。
若手が活躍の本当の意味=使い捨て
2つ目の「射幸心の煽り」について、もう少し詳しく掘り下げます。
ブラック企業が「若手が活躍」と言うのは、使い捨ての社員が欲しいだけの場合があります。
実は、「若手が活躍」と言っている会社の中にも、40代50代の社員も存在します。ただ、そのほとんどが幹部で若手を操っている存在になっています。
簡単に言えば、ピラミッド型の構造をしていて上層部に君臨している。
その上で、下層で働く20代や30代前半の若手社員を、射幸心を煽って駒のように使いまわしているのですね。
ピラミッド型の三角形ということは、下に行けば行くほど数は多くなります。20代30代の人で埋め尽くされ、若手で溢れているのです。
そして、幹部以外の若い人材は凄い勢いで辞めていきます。
幹部は自分らのポジションは安定させておきながら、下層の人間が入れ替わっている様子をもって、「若手が活躍」などと言い放っているだけ。
実はこの構図、ある団体の組織図に酷似しています。
なんだかお分かりですか?
それは、組織で行っている「振り込め詐欺集団」です!
振り込め詐欺のグループは、一般企業顔負けの緻密な組織図を持っていることで有名です。
- 末端の集金役の「ダシ子」
- 電話で騙す「プレイヤー」
- それらをまとめ上げる「番頭」
- その上、トップに君臨する経営者
振り込め詐欺では末端の一番危険な役割である「ダシ子」や「プレイヤー」の役割を担う人間は、足がつかないように入れ替わり立ち替わりで変わる。要はどんどん辞める。
ブラック企業の若者を使い回すビジネスモデルは、この振り込め詐欺のモデルに非常に似ているのです。
- 「ダシ子」=何も分からない末端の若手社員
- 「プレイヤー」=若手を育てる教育係
- 「番頭」=それらをまとめる幹部マネージャー
- その上、トップに君臨する経営者
こういった形で、非常に酷似している事に気付きます。
射幸心を煽り無知な若者を集めるという点や、末端の危険度が高いわりに、取り分が少ないという構造もブラック企業のそれと似ています。
振り込め詐欺集団が違法な搾取をしていると定義するなら、ブラック企業は合法的に搾取をしている集団と定義できます。
スケールの大きい仕事をいきなりできるわけがない
本当の意味で若者が活躍できるためには、それ相応の教育システムや仕組みがしっかり構築できていることが絶対必要です。
なぜなら、単刀直入にいって難しい仕事というのはいきなりできるものではありません。というか、組織の構造上できるはずがない。
例えば、
- 会社の社運を担うような大きな折衝商談
- 多額な銀行融資額の取り決め
こういったスケールの大きい話は、取引先会社を詳細に熟知していたり、営業担当者との間にかなりの信頼関係が構築されていなければ進める事ができません。
相手のこともよく分からずに、商談がサクサク進むなんて事は考えにくい。
多額の融資や投資を行う業務では、自社の経営状態やキャッシュフロー、損益分岐点などを明確に押さえていなければその決断はやりようがない。
第一、キャリアの浅い新人にそこまで会社の内事が開示されること自体が稀なことです。
万が一、こういった大きな仕事を若手が遂行したとしても、その背景にはかなりのバックアップやフォロー体制がなければ無理なこと。
そういった実態を踏まえた上で、あえて戦略的に「若手が活躍」と謳っているのであれば、まだ健全な話なのかもしれません。
若者を使い潰すブラック企業を見分ける方法
ブラック企業が「若手が活躍」を全面に打ち出すのは、射幸心を煽り、大量に人材を集めるためだと言いました。
仕事選びのヒントとして、「若手が活躍」する職場を選ぶのなら、そこで活躍する若者のフォローアップ体制や教育システム・仕組み。こういったものがしっかりできているかを探るのがヒントになります。
射幸心や使い捨てではなく、本当の意味で若手の活躍に将来を担わせようとしている会社。こういった部分を、業界リサーチや面接で入念にチェックする。
ここがターニングポイントになります。
ブラック企業の場合は常に人が辞めていくため、「若手が活躍」と書いていて求人募集をいつも行っているような会社は少し疑った方がいいでしょう。
一方で、ホワイト企業では以下のような方針があるため、実際に若手が活躍できる下地があります。
- 若手に会社の将来を担ってもらうという決意がある
- いたずらに煽るような事はしない(給与面や待遇含め)
- 若手が活躍するためのサポートがある
- ハッキリしたビジョンを持った人だけ採用する
実際に、ホワイト企業では面接などの人材の採用にものすごく時間を割いています。
それは、当然人材を使い捨てるのではなく、本当に自社にマッチしているのか、活躍してもらえるのかを見定めようとしているためです。
また、ホワイト企業でも急成長中の会社は常に求人募集している会社もありますが、簡単には内定をもらえないところがブラック企業とは違っています。
より詳しくブラック企業を見分ける方法については、以下の記事を参考にしてみてください。
転職・就活エージェントを利用するのもおすすめ
とはいえ、ブラック企業を見分けるのは簡単ではありません。転職をやったことがない人や、就活生であればなおさらです。
なので、転職エージェントや就活エージェントを利用してラクに情報を入手することをおすすめします。
転職・就活エージェントは通常、紹介先の企業の内情を把握しています。
また、人を紹介しその紹介料で報酬を得るというのがエージェントのビジネスモデルです。
エージェント側は紹介した人材がすぐに退職してしまうと報酬を減額されたり、ペナルティを課されたりなどの不利益を受けます。
そのため、紹介した人が可能な限り長く働いてもらうことを望むため、転職・就活エージェントがブラック企業なのかどうかを把握している事があるのです。
ただし、エージェントの中にも、嘘の情報を伝えてでもいいから、とにかく紹介数を伸ばして利益を伸ばそうとしている悪質なエージェント会社もあります。
それを避けるためにもおすすめのエージェントを選んでおいたので、最後に紹介します。
※就活生の方は【新卒】ベンチャー志向の就活生が使い倒すべきサイトはこれだ!をご覧ください。
おすすめの転職エージェント
リクルートエージェント
リクルートエージェントの特徴は、なんと言っても求人数の多さ。日本一の求人数を誇ります。一般の求人サイトには掲載していない非公開求人も10万件以上あり。
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カウンセラーの対応も迅速なので、働きながら転職活動をするのにうってつけのエージェントです。
LHH転職エージェント
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普通のエージェントは転職者と企業側の担当が分かれているところ、LHH転職エージェントは1人で転職者と企業側を担当しています。そのため、企業カルチャーとの相性まで見極めることが可能です。
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アデコ転職エージェント
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マイナビAGENT
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