社員が一同に介する会議。
その場で、朝一から営業部長に、
この売上をどう挽回するのか言ってみろ
こんな形で干される。いわゆる吊し上げ会議というやつ。
本人は公開処刑をすることで統制を図っているつもりなのでしょう。
ですがこの吊し上げ、
全く無意味です。
この記事では、会議で吊し上げが行われる会社では成長できない理由を解説します。
吊し上げは隠蔽体質を作る
そもそも、会社で行う会議の本質は以下の2点です。
- 問題点を挙げて、どうやったら解決できるか互いに知恵をふり絞る
- 成績の良い人を分析し、どうしたら優秀な成績が挙げられるのか分析する
要は、問題があれば解決を図る場として機能し、良い例があればそれを全員で共有するのが会議の目的です。
にも関わらず、全く正反対の「成績の悪い人」「問題を抱えている人」を名指しで怒鳴り、公開処刑にさらす。
まるで、会議に居合わせる人に全員に対して、
お前らも成績を挙げなければ、こいつと同じめにあわせてやるからな!
とでもいわんばかり。
こういった吊し上げ行為が及ぼす一番の悪影響は、会社が隠蔽体質になる事です。
誰しもが吊し上げになどあいたくないでしょう。
恐怖でおののくようになれば、
- 都合の悪いことは報告しない
- 事実を上司にとっていいようにアレンジして報告
といった、真実とは違った情報をあげるようになってしまうのです。
いわば隠蔽体質が出来上がってしまう。
隠蔽体質が積もり積もった結果、過去の大手企業のデータ改ざんや偽装工作にもみられるように、のちのち大問題になって跳ね返ってきます。
会社もあなたも全く成長できないのです。
公開処刑は能力の萎縮で優秀な人を失う
会議での吊し上げは、いわば公開処刑。
公開処刑とは、全員にミスや醜態をこれでもかとみせしめる行為です。
これがどれだけ野蛮で無意味なことなのかは、すでに歴史が物語っています。
過去にあった
- 西洋の魔女狩り
- ギロチン刑
- 切腹
- さらし首
これらの公開処刑がなぜ廃止されたのか?
見ている人(関わっている人)からすると非常に不快で、見るに見かねる行為だからです。
恐怖で煽って何かを制御しようとしても、そんなものは一時的なものにしかならず、何も発展性がない事が周知の事実だから。
さらに言うと、
吊し上げや公開処刑は、問題点をぼかす効果も持っています。
まるで吊し上げられた本人に全責任があるかのような錯覚に陥るのですね。これがビジネスでは非常に大きな問題を生む。
ミスをした、成績が悪かった当人に責任はあるものの、外部要因や会社の構造的な問題(人間関係とかワンマン社長とか)だってありえる。
それをあたかも当人だけが全て悪いかのように吊るし上げることで、根本的な解決がなされない事はえてして多い。まるで悪いのはそいつ一人で、俺らは関係ないとでもいわんばかり。
そして、優秀な人ほどこういった不合理な体質を嫌う。
- どう解決したらいいのか?
- 成績優秀者は何をしたのか?
といった一番論じられなければいけない事に一切触れられず、単なる「イジメ」で会議が始終している。
そりゃ、「こんな会社で頑張ってても成長できないな」と思うのは当然でしょう。
裏を返せば、吊し上げ会議が行われる会社に残っているやつらは、えてして陰険な人達ばかりです。
吊し上げに耐えた人が会社を牛耳るという古い体質
会議であなたを吊し上げている人は、過去に自分も吊し上げにあってきた人です。
- 度重なる吊し上げに耐えて結果を出してきた
- 吊し上げが人を成長させる
こういった歪んだ環境でのし上がってきた人。忍耐や己に打ち勝つことで出世してきたのです。
これがどんな意味を持つのか?
具体論が提示できないのです。こういった人は。
ビジネスで一番大切なのは「大変な思いをすること」ではありません。
いかに問題を迅速に解決し、可能であれば少ない労力で最大限の結果を出せるのがベスト。
にも関わらず、吊し上げに耐えて出世してきた人は、「辛い思い」「きつい体験」こそが売上を伸ばす最善策だと勘違いしてしまう。
心構えはもちろん大切ですが、具体的な解決案がなければ問題は先送りになるだけ。
こういった人間が上層部を牛耳っている会社ほど、効率的なやり方や具体論が示せず、
営業は足で稼げ!
とにかく数を上げろ!!
などと、行動量でカバーするようなことばかり言っている。
問題をアイデアや工夫で解決するのではなく、数や時間の多さで解決しようとする古い体質。
こんな会社に将来性があるのでしょうか?
言うまでもないでしょう。
最後に|何度も言いますが会議の本質は問題解決です
もしあなたが今勤めている会社で吊し上げ会議が行われているのならば、一刻も早く転職を考えた方がいいです。
社員を吊るし上げることで上がるのは成果ではありません。
この記事で紹介してきたように、吊し上げ行為は、
- 隠蔽体質
- 能力の萎縮
- 非効率の促進
を生むだけです。今の会社では成長できません。
さらには、成績の悪い社員を罵る場に居合わせるという時間のムダも生じます。日本企業は無駄な会議が多いと言われますが、「吊し上げ会議」もその一つです。
実際に、日本企業はムダな会議が多いというデータが出ています。
繰り返しますが、会議の本質は
- 問題点を挙げて、どうやったら解決できるか互いに知恵をふり絞る
- 成績の良い人を分析し、どうしたら優秀な成績が挙げられるのか分析する
です。
この2点がしっかり実行されている会社では、
- 全てが明快で分かりやすい
- 成長できる
- 効率的で早い
という真逆の事が起こります。
どちらが良いのかは一目瞭然でしょう。
私がブラック企業を退職する決意に至ったある言葉があります。
死に直面した人が後悔して口にする言葉で一番多いフレーズです。
それは、
「他人に期待されるような人生ではなく、自分らしく生きる勇気を持てばよかった」
これを見た時に、急に劣悪な環境で我慢して頑張っているのがバカバカしくなりましたね。自分を演じている事に気づいたといいますか。
もしあなたが、今の職場に嫌気がさして辞めようかどうか迷っているというのであれば、他人の都合で生きているのか、自分らしく生きているのかを冷静に考えて見て下さい。
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