現在ベンチャーへの就職・転職に興味がある方。
ベンチャーはなんとなくリスクがあるんじゃないかと思って不安に感じていませんか?
実際にベンチャー企業で幹部をしていた頃の話を踏まえながら解説します。
この記事では下記を解説します。
- ベンチャーへ転職するリスクは何か
- ベンチャーに転職するときの注意すべき点
ベンチャーへ転職するリスクは何か
リスク=自分の目的が達成できないこと
よく「ベンチャーは潰れることがリスク」などと言いますが、本質的ではないと思っています。社長ならまだしも従業員は会社が潰れたとしても、また転職をすればいいだけです。
ベンチャーに転職する人は、転職先のベンチャーで定年まで勤め上げるマインドは持っていないはず。もっと大きなリスクは「自分がベンチャーに転職した目的が達成できないこと」です。
ベンチャーへの転職を考える人は、多かれ少なかれ「ビジネスパーソンとしての成長」を目的にしていることが多いです。
なので、ベンチャーに転職して成長できなかった場合を例にとって見てみましょう。
ベンチャーに転職して成長できなかった時
年代によってベンチャーに期待する成長は様々です。
20代だったら若くからチームを率いるマネジメントの経験ができたり、30代なら会社の幹部として大企業では経験できない経営の中枢に関わることで経験値を積めると考えます。
成長環境がある代わりに、給与ダウンを受け入れ、大手での定期昇給や福利厚生を捨ててベンチャーに転職するわけです。
実際に僕も
20代のうちにもっとスピード感のある環境で事業を創ったり、経営層に近いところで仕事をしてビジネススキルをあげたい
と思い大企業を辞めました。
でも、もしあなたが考える「成長」がベンチャーでできなかったとしたらどうでしょう?
給料は低い、福利厚生はない、社格も高くない、社会的信用はないという中で、さらに自分のビジネススキルの成長スピードが鈍化してしまったとしたら?
これは一部のベンチャー企業の話ではなく、結構な確率で起こります。
私の前職のベンチャーでもそうでしたし、ベンチャー勤務の友人の中でも「成長環境がないから転職する」という話はよく聞きました。
ベンチャーの事業が失敗した時はどうなる?【悲惨な状況】
ベンチャーは成功している企業ばかりがニュースなどで取り上げられますが、ほとんどの会社は事業が成功せず潰れていくか、成長が停滞して大企業病にかかっていきます。
僕が前職でいたベンチャーでは、実際には次のようなことが起こっていました。
- 優秀な幹部社員が辞めていく(会社の戦闘力が低下)
- 残った社員に仕事が振られていくが、誰も指導しない(余裕がない)
- 結局自己流でしか仕事をこなせない(よって成長角度が鈍化)
もちろん、ベンチャーで働く以上、思考のベースには「自分で何とかする」「人に頼らず自分で現状を打破して切り開く」的なマインドが必要です。
とはいえ、99%の人にとって成長とは「適切なタイミング」で「適切な指導を受ける」ことが必要です。
一度こうなると、雪だるま式に組織は崩壊して行きます。人数が少ない分1人が与える影響が大きいというのは、良い方にも悪い方にも働きます。
それでもベンチャーには魅力がある
それでもベンチャーにはリスクを背負ってでも挑戦する価値があると考えてます。
自分がやりがいを感じる事業に関われる
ベンチャーが扱う事業は社会的意義が強いテーマが多いので、事業内容に共感してやりがいを感じやすい点があります。
一例を挙げると、五常・アンド・カンパニーは発展途上国向けのマイクロファイナンスを行うFintechベンチャーです。
10億人を超える人々が金融サービスへのアクセスを持ちません。金融アクセスを通じて、人々がより良い人生を実現できるようエンパワーメントに取り組みます。
「人々に選択を許さないこと、人々が本来備えている力を行使させないこと、機会を妨げること。開発とは、そうした様々な不自由を取り除くことである」(アマルティア・セン)
五常・アンド・カンパニーは、すべての人に金融アクセスを届け、機会の平等を実現し自由を広げていきます。
引用元:五常・アンド・カンパニー
新興国と発展途上国との金融格差に対して課題意識がある人は、例えばメガバンクに入ってどの地域のどの部署に配属されるかわからない状況よりも、五常の方が事業内容に共感しやすいと思います。
部署や役割の垣根を超えてチャレンジしやすい
ベンチャーは、あなたが営業だからといって営業しかやらないわけではありません。むしろ部署や役割の垣根をどんどん越えて仕事をすることが推奨されます。
こんな機能があった方がいい!と思えばエンジニアと一緒に機能改修の打ち合わせができるし、営業メンバーが足りないと思えば、自分から求人媒体に掲載するよう動いてみることだってOKです。
待遇があがるスピードが速い
大企業のような年功序列はなく、年次が若くても結果を出せばポジションや給与があがるスピードが早いです。
ストックオプションを貰ってめでたく上場できれば、数千万単位でのお金が手に入る可能性だって0ではありません。
意思決定のスピードが速い
組織が小さい分、意思決定までに必要な階層が少ないので、物事が決まるスピードは速いです。
また、やることが多すぎて上司もいちいち確認してられない、と言うのがどのベンチャーも本音です。なので大企業と比べてメンバークラスでも自分で決めれることが多くなりがちです(いわゆる裁量権がある状態)。
「仕事のための仕事」が少ない
大企業だとどうしてもコンプライアンス遵守のために「仕事のための仕事」が多くなります。稟議書や形だけの会議、報告用の資料など。
でもベンチャーは、そのような社内処理のための業務は少ないのはストレス感じにくいですね。
経営に携わってる感覚がある
同じ立場でも、1万人が働く大企業の中の1人と、100人の中の1人とだと自分が会社全体に与える影響が全然違います。
自分が頑張らなければ今期の売上が達成しない、というのは良い意味でプレッシャーになり責任感が芽生えます。また会社が急激に成長して行く過程に携われるのも魅力です。
柔軟な働き方ができる
優秀な人材確保のために働き方の多様性を認めている会社が多いです。
リモートワークや時短勤務、副業OKなど、成果を出しさえすれば働く環境は整っているところが多いでしょう。
こうして見るとベンチャーはやりがいもありそうで働きたいけど、自分が望むような成長ができるか不安だなあ、、
そうですよね。。なので次の章ではベンチャー転職の注意点ををお伝えします!
ベンチャー転職のリスクを回避するための注意点
次に、ベンチャーに転職をする時の注意点について見ていきましょう。あらかじめ注意すべきポイントを知っておくことで、「イメージと違った」と言うリスクを排除することができます。
【カルチャー】ベンチャーの企業風土はかなり独特
ベンチャーで活躍し評価される人は、新しい事業を作って新しい価値を生み出せる人です。そのため、ベンチャーに転職するなら「自分は新しい価値を生み出せるかどうか」を常に自問自答しなければならないと覚悟しておいた方が良いです。
今の仕事をうまく回していくのは、優秀な人なら比較的できる人が多いですが、事業を創るとなると「寝ても覚めてもビジネスのことを考えることが好きで好きでたまらない人」たちがベンチャーにはいます。
そのように自分も働けるかというと「やっぱりこの働き方や評価制度は自分に合ってない」と言って辞める人も多いので、自分がそのように働けるのか事前にイメージしておくと良いでしょう。
【年齢】転職する年齢に注意
いつベンチャーに転職するのかというのも論点の1つです。30代であれば、自分の強みが生きるようなポジションであればベンチャーに転職するのもいいと思います。
20代の若い方(特に第二新卒)は、自分の基礎的なビジネススキルが低いうちにベンチャーに行くことはあまりオススメしません。
なぜならベンチャーでは、特定のスキルが身につく環境ではないからです。
複数の職務を兼務するのが当たり前なので、1つの職種のスキルをじっくりと伸ばしていくことは難しいからです。
【やりがい】やりがいだけで転職しては後悔する
先ほど「ベンチャーは事業内容に共感しやすい」と言いましたが、入社後にあなたがその仕事ができる保証はないので注意です。
当座の売上を立てるために、まずは早く稼げる事業を拡大しないと会社が持たないので、入社時にイメージしていた事業とは別の事業を担当する、と言うのはよくあります。
そして別の事業に携わっているうちに「俺はなんでこの事業やってるんだっけ…」という疑問を持って辞めてしまう人もいます。
【スキル】特定のスキルは身につきにくい
上記のように、ベンチャーではどの事業をやるか、また自分がどのポジションをやるかはあまり選べません。
正確にいうと会社も個人のキャリアを優先するだけの余裕がないので、「まずは事業を拡大するために最もリソースが必要な事業」に人を当てます。
例えばあなたが「プロジェクトマネジメント力をつけたい」と思っていても「とりあえずまずはこの商品売ってきて」という風に営業をお願いされることはよくあります。
ベンチャーのリスクが怖い人向けのメガベンチャーという選択肢
注意点はわかったけど、やっぱりベンチャーの転職が怖いな…
と言う方もいると思います。
そのような方には、ベンチャーと大企業のいいとこ取りのメガベンチャーと言う選択肢もあることをお伝えします。
メガベンチャーは比較的社員が若く事業もスピード感を持って進めている一方で、資本力や会社の社会的信用はベンチャーよりも高く、安心して働くことができます。
まとめ|ベンチャーへの転職リスクは0にするものではない
リスクは管理するもの
大企業にいてもベンチャーにいてもそれぞれにリスクがあります。大企業でも経営が傾くことはありますし、M&Aによる解雇などもありえます。社内でしか通用しないスキルしか持っていない、ということも大いに起こり得るでしょう。
なので「ベンチャーへの転職はリスクがあるからやめよう」という選択は本質的ではありません。
重要なのはリスクを管理した上で、メリットとデメリットを天秤にかけて自分が決断することです。
管理するには、まずは把握する必要がある
管理するためには何が必要かというと、ベンチャーに転職するメリットとデメリットをきちんと把握する必要があります。
そして、1人で情報収集をするよりかは、転職エージェントに相談したほうが情報収集もはかどりますし、なにしろ自分のこれからのキャリアプランが明確になります。
また、転職エージェントに相談することで、ベンチャーでも通用するのか、それとも大企業のほうがいいのかもはっきりと分かります。
転職で失敗すると多大な時間をムダにしてしまうので、不安であればあるほど転職エージェントに相談することをオススメします。
僕は20代で2回転職してますが、実際に1回目の転職ではエージェントに相談しなかったため、失敗しました…。
最後におすすめの転職エージェントを紹介します。
リクルートエージェント
リクルートエージェントの特徴は、なんと言っても求人数の多さ。日本一の求人数を誇ります。一般の求人サイトには掲載していない非公開求人も10万件以上あり。
様々な職種、年齢、勤務地に対応しており、転職した者の2/3は一度は登録しています。
豊富な転職支援実績データに基づく選考サポートが手厚く、履歴書作成から面接準備まで転職のプロがサポートしてくれるので、登録しておいて損はありません。
カウンセラーの対応も迅速なので、働きながら転職活動をするのにうってつけのエージェントです。
LHH転職エージェント
LHH転職エージェントで年収アップしている人多数!キャリアアップを目指す人向けの転職エージェントで、外資系、法務・経理などの管理部門、第二新卒などの転職に特に強いのが特徴です。
世界でもTOP3位に入る人材会社のアデコグループが運営しており、細かなカウンセリングによる高いマッチング精度が売り。
普通のエージェントは転職者と企業側の担当が分かれているところ、LHH転職エージェントは1人で転職者と企業側を担当しています。そのため、企業カルチャーとの相性まで見極めることが可能です。
エージェントは各専門職種に精通しているため、他のエージェントにはできなかった専門的なことまで相談できます。
doda
dodaは、転職者満足度No.1、人材紹介会社に関するポジティブな口コミ数でNo.1を獲得しており、職種ごとの多種多様な求人を保有しています。
求人数もリクルートエージェントに次いで多く、非公開求人を含めて約10万件。大手企業から中小やベンチャー企業まで幅広い求人を持っています。
履歴書、職務経歴書だけでは伝わらない人柄や志向を企業に伝え、選考通過を後押ししてくれるなど、転職成功のサポートも万全です。
転職活動に失敗したくない人や、次こそは長く働ける職場を探したいと考えている人などにおすすめです。
アデコ転職エージェント
アデコ転職エージェントは、日本で37年以上の人材事業を運営している実績があります。
人気の事務職や営業の求人に特に強く、一般事務や経理事務、総務事務や英語を活かす事務系の求人が多めです。他にも、IT系や広報・マーケティングの求人などもあります。
他の大手の転職エージェントと比較すると求人数は少なめですが、やはり求人数が少ない事務職に強いのが魅力的です。事務未経験でもOKな求人もあります。
ただし、特に事務職は人気なので、20代~30代前半ぐらいまででないと求人が見つからない可能性もあります。
何はともあれ面談してみないと分からないので、まずは相談してみましょう。平日の遅めの時間帯も面談可能です。
マイナビAGENT
マイナビAGENTは、20代からの信頼がNo.1の転職エージェントです。
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