ブラック企業に勤めた経験がある人ほど、「仕事で一番重要なのは忍耐という名の根性だ」こう考えてしまう。
確かにビジネスをやる上で、クレームなどの精神的苦痛やルーティンワークを淡々とこなすタフさは必要があります。
しかし面接の場で、「根性がある」ことをアピールするのは、実はほとんど意味がありません。
特にホワイトな会社ほど、根性や我慢強いなどの精神論は求めないのです。
ブラック企業経験者が、ホワイトへ企業への転職活動の際に陥りやすい、面接のポイントを説明します。
根性=能力という勘違い
長い年月をブラック企業で過ごしたり、最初に就職した会社がブラック企業な人ほど、根性がある事は会社に評価されると勘違いしやすい。
それもそのはずで、ブラック企業では過酷な残業や長時間労働を押し付けるので、それを理屈抜きに根性でやってくれる人材を好む。
劣悪な労働環境が疑問視される事を嫌がるので、論理だって考える人や法律に詳しい人は煙たがられるのですね。
そういったこともありブラックな会社では教育方針が精神論に偏っている。

気合で商品を売れ!
夢と希望を持ってまえに突き進め!!
こんな事ばかりがあっちこっちで叫ばれるものだから、やっている方は、「それが会社から求めれるものなんだ」と思い込んでしまうのです。
これ、ものすごい勘違いですからね。
気合や根性はブラック企業が洗脳のために使うワードであって、ホワイトな会社はそんなものは微塵も求めません。
もっと違うものを求めます。
そのためホワイト企業への転職では、アピールの仕方に工夫が必要です。
まともな会社が求めるもの

あなたは企業へ応募する際にどんな基準で応募しますか?

この会社なら自分の能力や強みを活かせるかもしれない
こんな基準を抱くかもしれません。
しかしもしその基準が「根性」などの精神論なら危険です。
そもそもまともな会社は、あなたから送られてきた履歴書や職務経歴書を見て、「この人ならうちの会社で役に立ってくれるかもしれない」という期待を抱き面接へと招待します。
そしてこの「役に立ってくれる」基準は根性ではありません。
いかに自分の会社に利益をもたらしてくれる可能性があるかです。
例えば、あなたが過去にやっていた仕事が長時間労働のサービス業だったとします。
新しく応募した会社が求めるものは、長時間労働に耐えられる精神力では断じてありません。あなたがサービス業を通じてどんな経験をし、どんな能力が育まれたか?です。
- 接客を通じて臨機応変なトークを身に着けた
- お客様が困っている様子を敏感に感じ取れる(空気を読める)
- なので先回りして商品の案内ができる
こういった「生の職務経験」と、そこで培った「活きた感覚」こそが、まっとうな会社が求める能力なのです。
ここを履き違えてしまい、やれ、曜日構わずいつでも残業できるだの、休日は少なくてもOK!だのをアピールしてもホワイトな会社には1ミリも刺さりません。
むしろ逆に精神論を振りかざす応募者は危険視する事すらあり得ます。
ブラック企業思考の人間は煙たがられる例
私が転職したホワイト企業でこんな事がありました。
職場の仕事熱心な新人で、終わらない仕事をなんとかかたそうとして残業をしていたのですが、残業上限が決まっていたため終わろうとなったのです。
ですが、この新人、タイムカードを切ってまで仕事を終わらしにかかったのです。要は自ら率先してサービス残業をして終わらせようとしたのですね。
それに対して、同僚上司、みんなで大慌てで止めにかかった。
実はこの会社、過去にサービス残業が横行して、長時間労働が問題になったという背景があったのです。
社員の離職に歯止めがかからず、経営者一同巻き込んでなんとかこの悪しき習慣を断ち切ろうということで、試行錯誤の挙句、サービス残業をなくしたという経緯がある。
結果、売上も伸びて、「長い時間働けば利益が上がるものではない」という事を全員で証明した背景があったのです。
言えば、ホワイトな環境をやっと作ったのに、そこで一部の人間が「自分はまだまだやれる」という謎の精神論で仕事をし、再度ブラックな環境に戻されたらたまったものではないとなったのですね。
言ってみれば、ホワイト企業からすればブラック企業の思考を持った人間は脅威でしかないのです。
その後この会社で何が起きたか?
面接の時点でブラック思考を持つ人間をふるいにかけるようになりましたよ。
厄介なのが、長い時間働くことを耐えられる事を自身のメリットに掲げる人ってやる気に満ちあふれている人が多い。長時間労働=能力・やる気と勘違いしている。
ですがこれって、今の時代性の逆を行く発想なのです。
テクノロジーの発達もあってなのか、今と昔では真面目な人の基準さえ変わってきています。
こういったところにシフトチェンジしているのです。
前者はブラック企業。後者はホワイト企業の典型です。
そのためホワイト企業からすれば、長時間労働で結果を出そうとする人は煙たい存在でしかない。
ブラック企業にもホワイト企業にも共通すること

ブラック企業にもホワイト企業にも共通することがあります。
それは利益を追求していることです。
前者は時間を利用し、後者は仕組み(能力)を利用する。
そのためホワイト企業に就職したければ、徹底してどうしたら自分の能力を自己アピールできるのかを掘り下げる事が必要です。
前述もしましたが根性論はダメです。
例えば、ブラック企業で無理な労働環境に耐えてきた実績があったとしたら、
- 長時間労働に耐える忍耐力がある(ブラック思考)
⇒集中力を切らさない具体的な方法・仕組みがある(ホワイト思考) - カモにいかに高く売りつけるか(ブラック思考)
⇒いかに主導権を握って効率よく商品を客に案内できるか(ホワイト思考)
こういったブラックで培った部分をいかにホワイトな会社に魅力的に映るように説明できるかの工夫は必須。
変換の仕方は、どのような会社で働いてきたか、これからどんな職種を目指すのかによってもかなり変わります。
- 前職で経験したことを精神論を排除してアピールする
- 1.で感じた事、大変だった事を精神論を排除して説明する
- その結果、何ができるのかをホワイト企業にアピールする
こういった段階で伝えるのがポイントで、上記に精神論を加えてしまうと、単なる自己自慢のような印象に受け取られかねないので注意が必要でしょう。
最後に
ブラック企業で働いていると、根性論でまかり通っていることが多々あります。しかし、その環境になれて根性論が当たり前になってしまっていると、それ以上ビジネスマンとしての成長は見込めません。
人間はどうしても環境から影響を受けてしまうもの。ましてや職場となると人生の3分の1以上を過ごすところなので、特に影響を受けやすい。
なので、転職の面接の練習では他人の力を借りましょう。オススメなのは転職エージェントを利用すること。
彼らは何人もの転職者のサポートをしてきているので、的確なアドバイスをもらえます。自分では気づかなかった言い回しを教えてもらえることもあります。
おすすめの転職エージェントも選んでおいたので、紹介します。
おすすめの転職エージェント
- 転職が初めてでも安心 ⇒ リクルートエージェント
- 年収アップしたい ⇒ LHH転職エージェント
- 転職者の満足度No.1 ⇒ doda
- 事務職や営業の転職に強い ⇒ アデコ転職エージェント
- キャリアが浅くて不安 ⇒ マイナビAGENT
- 自分の適正年収を知りたい ⇒ ミイダス
★複数に登録しておくと転職成功率がアップします。
リクルートエージェント

リクルートエージェントの特徴は、なんと言っても求人数の多さ。日本一の求人数を誇ります。一般の求人サイトには掲載していない非公開求人も10万件以上あり。
様々な職種、年齢、勤務地に対応しており、転職した者の2/3は一度は登録しています。
豊富な転職支援実績データに基づく選考サポートが手厚く、履歴書作成から面接準備まで転職のプロがサポートしてくれるので、登録しておいて損はありません。
カウンセラーの対応も迅速なので、働きながら転職活動をするのにうってつけのエージェントです。
LHH転職エージェント

LHH転職エージェントで年収アップしている人多数!キャリアアップを目指す人向けの転職エージェントで、外資系、法務・経理などの管理部門、第二新卒などの転職に特に強いのが特徴です。
世界でもTOP3位に入る人材会社のアデコグループが運営しており、細かなカウンセリングによる高いマッチング精度が売り。
普通のエージェントは転職者と企業側の担当が分かれているところ、LHH転職エージェントは1人で転職者と企業側を担当しています。そのため、企業カルチャーとの相性まで見極めることが可能です。
エージェントは各専門職種に精通しているため、他のエージェントにはできなかった専門的なことまで相談できます。
doda

dodaは、転職者満足度No.1、人材紹介会社に関するポジティブな口コミ数でNo.1を獲得しており、職種ごとの多種多様な求人を保有しています。
求人数もリクルートエージェントに次いで多く、非公開求人を含めて約10万件。大手企業から中小やベンチャー企業まで幅広い求人を持っています。
履歴書、職務経歴書だけでは伝わらない人柄や志向を企業に伝え、選考通過を後押ししてくれるなど、転職成功のサポートも万全です。
転職活動に失敗したくない人や、次こそは長く働ける職場を探したいと考えている人などにおすすめです。
アデコ転職エージェント

アデコ転職エージェントは、日本で37年以上の人材事業を運営している実績があります。
人気の事務職や営業の求人に特に強く、一般事務や経理事務、総務事務や英語を活かす事務系の求人が多めです。他にも、IT系や広報・マーケティングの求人などもあります。
他の大手の転職エージェントと比較すると求人数は少なめですが、やはり求人数が少ない事務職に強いのが魅力的です。事務未経験でもOKな求人もあります。
ただし、特に事務職は人気なので、20代~30代前半ぐらいまででないと求人が見つからない可能性もあります。
何はともあれ面談してみないと分からないので、まずは相談してみましょう。平日の遅めの時間帯も面談可能です。
マイナビAGENT

マイナビAGENTは、20代からの信頼がNo.1の転職エージェントです。
熱意のある担当者によるサポートも評価が高く、中小企業や第二新卒のための独占案件の多さに定評があります。
転職サポートについては、職務経歴書のブラッシュアップや模擬⾯接はもちろん、利⽤回数や期間に制限なく転職相談をすることが可能です。
また、関東圏・関西・東海地方の求人が豊富で、20~30代向けのベンチャーから大手まで優良企業の求人を保有しています。