飲食店長の残業代が出ないのは違法!「名ばかり管理職」にムカついている人へ!

飲食業の転職

店長になって残業代がつかず給料が減った。

上司からは、

社長
社長

お前は店長で管理監督者なんだから残業代は出ない

こんなことを言われている。

何か不条理感が否めない。ムカつく。

こんな悩みにさらされている名ばかり管理職店長もいることでしょう。

 

しかし、実は飲食店長はほとんどのケースで管理監督者に当てはまりません。なので、残業代を支払わないのは違法という場合が多いのです。

その詳細をご紹介します。

店長が管理監督者となる条件は結構厳しい

そもそも、店長が管理監督者として認められるかどうかは、

「管理監督者」は労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者をいい、労働基準法で定められた労働時間、休憩、休日の制限を受けません。

「管理監督者」に当てはまるかどうかは、役職名ではなく、その職務内容、責任と権限、勤務態様等の実態によって判断します。

引用元:労働基準法における管理監督者の範囲の適正化のために|厚生労働省

とあります。そして経営者と一体的な立場にあると言えるのは、

  1. 職務についての責任と権限が与えられている
  2. 勤務時間や労働時間に裁量が与えられている
  3. 実際の労働時間に見合った十分な賃金が支払われている

という3つを満たしている必要があります。

それぞれについて、もう少し詳しく見ていきます。

職務についての責任と権限

管理監督者は、主に以下の4つの権限を持っている必要があります。

  • 店舗のアルバイト・パートなどの採用に関する責任と権限
  • 店舗のアルバイト・パートなどの解雇を決める権限
  • 人事考課(昇給、昇格、賞与などを決める)権限
  • 店舗のシフト表の作成と時間外労働の命令を行う責任と権限

 

逆に言うと、以下のような場合は管理監督者とは言えない可能性が高いです。

  • 社長や部長が勝手に面接し勝手に人員配置している
  • アルバイトやパートの解雇に社長や上司の判断を仰ぐ必要がある
  • バイトや部下社員の評価に関われず、会社が勝手に判断している
  • 人件費の予算があらかじめ決まっているために、バイトに残業させることができない

これらに1つでも当てはまるからと言って、すぐに「管理監督者ではない」と言い切ることはできませんが、1つの指標にはなります。

勤務時間や労働時間の裁量

以下に当てはまると、管理監督者とは言えないことがあります。

  • 遅刻や早退により減給の制裁、人事考課でのマイナスの評価など不利益な取扱いがされる場合
  • 営業時間中は店舗に常駐することを命令されている場合
  • アルバイト・パートなどが足りないと、代わりに出勤し長時間労働を余儀なくされる場合
  • 管理監督者としての業務も行う一方で、会社から配布されたマニュアルに従った業務を行っていることが大半を占めている場合

上記のようなことは、むしろ飲食では当たり前のように行われています。

その証拠に、遅刻・早退した店長に対して、「その分休日を削る」などの不当行為を行っている会社は結構存在しているからです。

ブラック
ブラック

私自身も過去に店長時代に遅刻したがゆえに、以後21連勤になったという実体験があるぐらい。

 

また、人手不足や急な人員の欠勤が出ると、

社長
社長

バイトがいなければ、店長が穴埋めするのは当然だ!

と言われる始末。これアウトです。

実際の労働時間に見合った十分な賃金

管理監督者には、残業代や割増賃金が出ない分、それに見合った報酬を支払う必要があります。なので、以下のような場合はNG。

  • 基本給や役職手当などの金額が、労働時間に見合っていない場合
  • 時給換算したときに、店舗に所属するアルバイトやパート以下の場合
  • 特別な事情もなく、給料が一般社員以下の金額の場合
    残業代の出る一般社員のほうが、残業代の出ない店長の給料よりも高い場合

特に、時給換算した金額が最低賃金の額に満たない場合は、ほぼ一発アウトです。

アルバイトや派遣社員だけでなく、最低賃金法は正社員にも適用されるのです。
(参考)基本給が最低賃金以下は違法!最低賃金法について解説|あしたの人事

実際の労働時間で計算してみると、実は最低賃金を下回っていたということも結構あり得ます。

社員の最低賃金の割り出し方は以下のとおりです。

基本給 ÷((365 – 年間休日数)÷ 12カ月)× 8時間=社員の時間給

例えばよくある求人で、

  • 月給25万(固定残業代50時間分、6万含む)
  • 年間休日112日

という会社があったとします。固定残業代6万を引くと、基本給は19万円。

すると社員の時給は、

基本給:19万 ÷((365 – 年間休日数:112)÷ 12カ月)× 8時間=1,124円

となり、全国で一番高い東京都の最低賃金(2021年10月時点)の1,041円をギリギリ上回ります。

ですがこれはあくまでも1日8時間労働での計算。

ほとんどの飲食店長は、1日の労働時間が8時間以内におさまるなどということはなく、例え固定残業代が支給されていたとしても、その時間さえも大きく上回ります。

 

仮に1日の拘束時間が12時間だった場合、

基本給:19万 ÷((365 – 年間休日数:112)÷ 12カ月)× 12時間751円

一気に東京都の最低賃金を下回ります。

これでも年間休日が112日確保されているという条件の基です。休日が会議や研修で潰されているなら、時給単価はもっと下がります。

 

そもそも、管理監督者に残業代の規定がないのは、

  • 時間的拘束を受けないから残業の概念がない
  • 残業代を支払わなくても十分な手当てが行き届いている

というのことが根底にあるためです。

店長にしたからといって、会社は定額使い放題でやりたい放題できるという意味では決してありません。

社長
社長

いやいや、うちは店長手当をバッチリ払っているから

といっても、その手当額が

1万円

などでは、残業割増賃金分の保護をしていないと言えます。

その1万円のために休日が無くなった。1日の拘束時間が激しく伸びた。などでは本末転倒です。

また、管理監督者であっても22時~翌日5時の深夜時間帯には、割増賃金は支払わないといけません。有給休暇も他の社員と同様に与える必要があります。

 

管理監督者を否定された過去の判決事例

ここまで管理監督者と認められる条件を紹介してきましたが、過去の民事裁判例を見たほうがより分かりやすいと思います。裁判では過去の判例が参考にされますし。

以下の例では、いずれも管理監督者ではないと判決されました。
(引用元)管理監督者をめぐる民事裁判例|厚生労働省

日本マクドナルド事件(2008年1月28日、東京地裁)

【概要】
ハンバーガー店の店長が、管理監督者には該当しないとして、会社に対して過去2年分の割増賃金の支払い等を求めた。
店長は、バイトの採用やその育成、従業員の勤務シフトの決定、販売促進活動の企画・実施などに関する権限を持っていた。

【判決の理由】

  1. 店長は店舗運営において重要な職責を負っていることは明らかだが、店長の職務・権限は店舗内の事項に限られていた。それだけでは、労働基準法の労働時間などの枠を超えることは認められない。
  2. 会社の決まりで、「店舗の各営業時間帯には必ずシフトマネージャーを置かなければならない」というものがあった。場合により、自らシフトマネージャーとして勤務する必要があり、長時間の時間外労働を余儀なくされていた。
    これは、労働時間に関する自由裁量性があったとは認められない。
  3. 店長全体の10%に当たるC評価の店長の年額賃金は、下位の職位であるファーストアシスタントマネージャーの平均年収より低い。

(参考元)「管理監督者」に関する具体的な裁判例の骨子と基本的な方向性|厚生労働省

アクト事件(2006年8月7日、東京地裁)

【概要】
飲食店のマネージャーとして勤務していたが、管理監督者でないにも関わらず、時間外労働と深夜労働の割増賃金が支払われていないとして、その賃金およびそれと同額の付加金(要は、未払い賃金の2倍)を請求。

【判決の理由】

  1. マネージャーには、バイトの人数や時給を決める権限はあったものの、店長を含む正社員・バイトの人件費は店舗の売上の28%以内に収めるという制約があった。また、マネージャーには正社員の採用権限はなかった。
  2. マネージャーには営業時間を決める権限もなかった。
  3. マネージャーには部下の賞与について査定ができたが、最終的な決定権はなかった。
  4. マネージャーとしてバイトの管理や客のクレームの処理などをしていたが、接客業務の内容はバイトと変わらず、開店前の店内の掃除・後片付けなどもバイトと同様だった。
  5. 役職手当が支給されていたが、定額の時間外・深夜手当を含めてみれば、その額はせいぜい1万5,000円にとどまっていた。
    職能手当も他の職種と比べた差額が2万円にすぎず、割増賃金が支払われない代償としては不十分。

(参考元)労働判例 「アクト事件」|労政ジャーナル

 

未払い残業代について相談したいなら

ここまでの内容を読んで、「もしかすると自分も不当に管理監督者に仕立て上げられているかも…」と思っている人もいるかと思います。

そういう人は、「労基署などの公的な相談窓口」か「弁護士」に相談しましょう。

公的な相談窓口(労働基準監督署など)

相談先として真っ先に思い浮かぶのは労基署でしょう。

ただし、労基署は労働者から相談を受けたからと言って、調査等の措置を取る義務を負うわけではありません。

そもそも労基署は、労働基準法に違反しているのが明らかな場合は動いてくれますが、証拠が揃っていなければなかなか動いてもらえません。

労働基準監督官の数が少なく、慢性的な人手不足になっているからです。

管理監督者に該当するかどうかの判断は複数の要因を考慮しないといけないため、余計に時間がかかりますし。

 

労基署以外にも公的な相談窓口は以下の2つがあります。

国の組織か都道府県の組織かという違いはありますが、どちらに相談したとしても解決にまで至らないことがほとんどです。相談したとしても会社にかけあってもらえるわけではないからです。

基本的にはアドバイスがもらえるだけです。

なので、おすすめなのは以下の2つの方法です。

1. の場合は、労働問題に強い弁護士に相談しましょう。

労働問題に強い弁護士

退職代行もやっている弁護士事務所の中には、労働問題に強い弁護士が多いです。

今のお店は辞めて転職しようとしているのなら、退職代行と合わせて相談してみましょう。

中でもおすすめの弁護士事務所は、弁護士法人みやびです。

運営組織弁護士法人みやび
料金
(退職代行のみ)
55,000円(税込)
※正社員・アルバイト・パート一律
オプション費用未払い残業代や退職金の請求など
回収額の20%
対応開始最短即日
対応エリア全国
相談受付24時間
相談手段LINE・メール
支払い方法銀行振込

退職代行のサービスも提供しているため、他の弁護士よりも労働問題に詳しく相談しやすいです。当然、裁判になったとしても勝てる可能性は高くなります。

通常は弁護士に相談すると5,000円程度かかりますが、弁護士法人みやびなら相談無料なので、気軽に相談してみましょう。

 

さっさと転職してしまうのもアリ

残業代も出ないのに店長をやっていて、一番イラッとするのは、

社長
社長

店長なんだから使い倒してやれ

といった会社側の横柄な立ちふるまいではないでしょうか?

仮にもし今の会社が労働環境を気にかけてくれて、休日が取れているかどうかも気にしてくれているのならば、わざわざ転職する必要もないでしょう。

しかし、この記事を読んでいるということは、

こんな会社辞めてやる!

という気持ちが強いのではないでしょうか?

「人件費削減のための名ばかり店長」という仕打ちをしてくる会社。そんな会社にいてもいいことはありません。転職するのが一番手っ取り早いのです。

 

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