新卒入社や転職で新しい職場に就職したときに研修がない会社が存在します。
その意図は何か?を探ることで、その会社がブラックなのかどうかの判別がつきます。
ザックリ言うと、研修を実施しない理由が
考えるチカラを身につけさせる ⇒ ホワイト
単なる放置 ⇒ ブラック企業の可能性あり
といえます。
もちろん、まだ創業したばかりのスタートアップ企業や中小企業では研修をやれるだけの余裕がない会社もあります。
そういう小規模の会社でも、実際に仕事をしながら教えてもらえる環境がある会社もあります。
そうではなく、何も教えてもらえず、単に放置されて「自分でやって」という雰囲気がある会社はブラック企業の可能性が高いので注意したほうが良いでしょう。
事態が深刻なら転職を考えたほうがいいかもしれません。
「もしかしたら、うちの会社はおかしい!?」と感じている方はぜひ、この記事を参考にして下さい。
「研修がない」が意味するもの
そもそも研修って一体何のために行うのでしょうか?
- 営業のマニュアルを覚えるため
- 商品知識を身につけるため
- スキルアップしてもらうため
など理由は色々ありますが、一言でいうと、
「会社を知ってもらう」
ためです。
会社を知ってもらうとは、社風やスタンスなどを含めて、うちの会社はこういったやり方が社内に一貫しているんだよという方針を理解してもらうことです。
その研修がない。ということは、研修がないのがその会社の方針ということ。
つまり、「会社を知ってもらう」手順がないことと同義なので、自分でアレコレと考え調べてね、というスタンスが見て取れます。
ホワイト企業の研修がない理由
ホワイト企業の場合は、自分で考えるチカラを養ってほしいという願いが根底にあるので、研修を行わずに仕事の中で成長ができるような環境を整えています。
こういったやり方は、一般的に「OJT(On the Job Traininng)」と呼ばれており、新人や未経験者に対して、実務を体験させながら仕事を覚えてもらう教育手法です。
ただ、自分で考えて何でもかんでもやればいいというわけではないので、監視係的な人は存在しています。
仕事の中で、一旦自分で思考させて間違いがあれば都度指摘し、微修正していくというのが建設的な考えさせる研修です。
というのも、仕事は座学で知識を詰め込むよりも、実際に自分で実行してみて体で体感するほうが覚えも早いので、教育時間の短縮という意味でもこういった手法が取られる。
先輩社員が最初にお手本をみせて、次は新人がやってみるという教育法にもう少し実践味が増したような感じです。
実際に、OJTを重視している企業は数多くあります。下の図は、厚生労働省が出している、企業がOJTを重視するかどうかのデータです。
正社員に対して重視する教育訓練については、「OJTを重視する」( 20.5%)又はそれに近い(53.1%)とする企業は73.6%と多くを占める。
引用元:平成30年度「能力開発基本調査」の結果を公表します|厚生労働省
厚生労働省の調査データではOJTを重視しているという企業は多いですが、
本当の意味で『OJT(実務の中で仕事を覚える)』の環境が整っているのかどうかも見ておいたほうがいいと思います。
つまり、実際に職場の中で先輩や上司の社員が部下に対してフィードバックをしているのかどうか、ということ。
これを確かめるために、できれば入社前に職場見学をしたほうがいいでしょう。内定が出た後、もしくは一次選考を突破した後ぐらいに人事に相談してみると見学させてもらえるかもしれません。
ブラック企業の研修がない理由
一方で、あからさまに放置しているだけのやり方もあります。
厳密にいえば、何をやっていいいのか全くわからなく疎外感を感じさせられるのです。
具体的には、
こういった現象です。
これ、完全にブラックです。
上司が社長で聞けない
中小企業や少人数のベンチャーでありがちなことです。
会社の人事体制が整っておらず、上司が社長となっている会社。社員が横一列で並んでいるために起こります。
研修はおろか、独特な社内ルールが構築されていて、社員全体がそのルールに恐る恐る従っている。
ルールの根幹は社長の機嫌を損ねないことで、会社の利益を上げるための工夫やどうしたら業務を効率化できるか?などが欠落している。
他の社員に聞こうものなら、一応はなんとなく答えてくれるものの、答えがどこか歪んでいる。
- どうすれば社長が怒らないか?
- どうすれば社長の機嫌をとれるか?
こんな考えをもとに社風が出来上がっているのです。
社員が横並び一線でならんでおり、上司である社長が気分で統率している会社。
研修なしブラック企業の典型例です。
資金的・人的な余裕がない
研修を実施するためにはお金がかかりますし、研修の準備をするには人手がかかります。しかし、ブラック企業にはそんな余裕はありません。
得てしてブラック企業ではすぐに人が辞めるもの。なので、新しい人が入社しても定着せず、いつまで経っても研修を実施する余裕が生まれないまま。
そして『ブラック企業』という状態から抜け出せないのです。
研修なしブラック企業の特徴
挨拶がなされない
挨拶と研修、ブラック企業は関係がないように見えて実は関係があります。
それは、研修もなく挨拶もないのであれば、会社に馴染んでいくのが難しい、ということです。
挨拶の威力を考えたことがあるでしょうか?
基本的なコミュニケーションのツール、最低限のマナー。と捉えている方が多いかと思いますが、そのチカラは甚大です。
ちょっとした例えを挙げます。
ニュースで殺人事件が取り上げられた時に、犯人が何食わぬ顔で近隣に潜んでいた。こんな事が報道されたとします。
近隣住民のインタビューで、
朝、ゴミ出しの時によく鉢合わせました。元気よく挨拶する好青年でした。
まさかあんな人の良さそうな方が・・・・
こういったインタビューをよく見かけます。
これがどうゆうことかというと、裏で殺人を犯している凶悪犯でさえも、表向き元気よく挨拶していることで好青年に受け取られてしまうのです。
挨拶とはそれぐらい相手に対して印象を変えるチカラを持っている。
これをビジネスの場に置き換えたとき、入社したばかりでまだ出会って間もない人間が、自分の印象を伝えるのに一番最適なツールである「挨拶」を行わないということは、
- 友好的な関係を持続させる気がない
- どう思われようが知ったこっちゃない
といったある種、なにもかもを放り投げているという意図が読み取れます。
普通どんな職種でも、挨拶を軽視する理由は全くみつからない。やらない理由がないのですね。
逆に言うと、挨拶をしない事が社内で問題視されないという、低レベルな会社であることが考えられます。
研修もない中、挨拶もなされずに会社に馴染んでいけるでしょうか?
また、そんな会社で一体何が得られるのでしょうか?
放置しておいて何もしないと怒られる
これ厄介です。
こっちは何をしていいのか分からずに立ち往生しているにも関わらず、相手からは、
こいつ、なにもやる気がないのか!?
と思われてしまう。
「いやいや、もっと段取りよく指示を出してくれよ」と思うのですが、新人というせいもあって言うに言えない。
とりあえず不器用ながら何かに取り組む姿勢をみせるが、早くも「あいつは要領の悪いやつ」とレッテルをはられてしまう。
新人が何をしていいのか分からずにまごついている事も察知できない会社。そんな人を教育係にたたせている鈍感な会社。
完全に、教育システムができあがっていない証拠です。
仮にこんな会社で頑張って出世したとしても、何もかもを自分で構築することが求められ苦労するのは目に見えてます。
最後に|教育制度の整っている会社で働くべし!
これまで紹介してきたように、研修がないブラック企業は従業員を大切にしません。今やどの業種でも人材が足らずにあえいでいるのにも関わらず。
こっちは雇ってやってるんだ。嫌ならやめていい
という会社の姿勢は一切通用しない時代です。このご時世、辞められたら代わりが来ないからです。
そんな最中、まともな研修を施さず、それを問題視もしない会社にいるのは非常にもったいないです。
時間を消費して、わざわざ苦痛を味わいにいっていると言っても過言ではない。
一方で、人手不足なこともあり、研修にはこれでもか!というぐらいチカラを入れている会社も存在します。
山ごもりする!とか毎日20キロ走らされる!といったブラック研修ではだめですが、応募し集まってきた人材に感謝の意を示し、ともに成長を図ろうとする会社はゴマンとあるのです。
売り手市場で動きやすい時代であるので、ブラック企業で働いていたら損です。
いち早く見切りをつけてまともな会社で働く。対処法はこの一点でしょう。
とはいえ、今すぐに会社を辞めるのではなく、まずはエージェントに相談して、できるだけ次の会社が見つかってから今の会社を辞めるようにしましょう。
そうしないと、焦って転職してしまうことになり、結局またブラック企業に就職するハメになってしまいます。
また、注意しないといけないのが、転職エージェントの中にも、ブラック企業でもいいから、とにかく紹介数を伸ばして利益を伸ばそうとしている悪質なエージェント会社もあります。
それを避けるためにもおすすめの転職エージェントを選びましたので、最後に紹介します。
おすすめの転職エージェント
リクルートエージェント
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LHH転職エージェント
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何はともあれ面談してみないと分からないので、まずは相談してみましょう。平日の遅めの時間帯も面談可能です。
マイナビAGENT
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