最近、「手に職をつけたい」「自由な働き方をしたい」といった理由からエンジニアになりたい人が増えています。
その際、最初に考えることとして「自分はフロントエンドとバックエンドのどっちに適正があるか」は気になりますよね。
そこで今回は、現役でフロントエンド・バックエンドの両方をこなす僕が
- フロントエンドとバックエンドの違いや将来性
- フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアの適正
- 未経験におすすめはどっちか
という点についてお話していきます。
フロントエンドとバックエンドの違い
では、フロントエンドとバックエンドの違いについてそれぞれ見ていきましょう。
今回、比較していく項目は以下の5つです。
- 仕事内容
- 未経験からの学習コスト
- 将来性
- 年収
- 転職の難易度
仕事内容の違い
まず、フロントエンドとバックエンドの仕事内容の違いを見ていきましょう。それぞれの違いを一言で言うと以下になります。
フロントエンドエンジニア
ユーザーから見える画面の実装をする
バックエンドエンジニア
ユーザー情報などデータの取り扱いを行う部分の実装をする
例えば、ログイン画面で説明すると以下のようなイメージです。
- フロントエンド・・・ログインページのレイアウトを実装
- バックエンド・・・ユーザー登録情報を保存する処理を実装
フロントエンドはユーザーの体験に近い箇所を担当するため、エンジニア以外とのコミュニケーションも活発になります。
バックエンドはデータに近い箇所を担当するため、エンジニア間のコミュニケーションが多くなります。
それぞれコミュニケーションは発生しますが、質は異なる傾向にあるため覚えておく必要があるでしょう。
未経験からの学習コストの違い
続いて未経験からの学習コストの違いについて見ていきます。
フロントエンドエンジニア
学習量はバックエンドと比較して少ない。ただし変化が激しいため正しい情報を得るのが難しい
バックエンドエンジニア
学習量は多いが、ネットに情報は溢れている。未経験者で目指す人はこっちが多い印象
トータルの学習コストで考えたときには、フロントエンドの方が学習量は少なく済みます。
また、フロントエンドは自分がコードを書くことで画面が変わるため、より学習のモチベーションを上げやすいです。
その一方で、フロントエンドは技術変化が速いため、初心者が正しい情報を得ることは難易度が高く、バックエンドの方が正しい情報を仕入れやすいでしょう。
未経験からそれぞれのエンジニア転職するまでの学習ロードマップを以下にまとめているので、こちらも参考にしてみてください。
将来性の違い
続いて、フロントエンドとバックエンドの将来性についても見ていきましょう。
フロントエンドエンジニア
ユーザーの体験が重視される時代になるため将来性は高い。どちらかと言うとスタートアップ向き
バックエンドエンジニア
システム保守の観点からも需要は伸びる。どちらかと言うと大規模向き
最近は、サーバレスアーキテクチャによってフロントエンドだけでもサービスが作れたり、バックエンドでも非同期通信ができたりと垣根がどんどんなくなっています。
あえて区別するなら、フロントエンドは小規模のサービスを早く作りやすいためスタートアップ向きと言えます。
一方、バックエンドは昔からのシステムを改修する機会も多いため、大規模案件向きと言えます。
ただ、どちらも共通して今後も需要は高まり続けることは間違いないでしょう。
年収の違い
では、フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアの年収について見ていきましょう。
マイナビの調査によるとそれぞれの平均年収は上記の通りになりました。
平均年収においては、同じスキルレベルならバックエンドの方が年収が高くなる傾向にあります。
なぜなら、バックエンドは大規模な案件も多く既に利益を挙げているサービスの機能開発に携わることも少なくないためです。
学ぶべき項目はフロントエンドと比較して多いですが、見逃せないデータではないでしょうか。
転職難易度の違い
最後に転職難易度の違いを見ていきましょう。
フロントエンドエンジニア
Greenで「未経験可」の求人でJavaScriptを検索・・・146件ヒット
バックエンドエンジニア
Greenで「未経験可」の求人でPHP, Rubyを検索・・・合計338件ヒット
転職サイトのGreenにおいて「未経験可」の求人で
- フロントエンド・・・JavaScript
- バックエンド・・・PHP, Ruby
と考えてキーワード検索をしたところ、バックエンドの求人が2.5倍以上という結果になりました。
求人数が多いということは、それだけ応募するだけのチャンスがあるため、転職難易度はバックエンドの方が低いと言えるでしょう。
フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアの適正
では、フロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニアを目指すにあたって、それぞれの適正をまとめていきます。
それでは見ていきましょう。
フロントエンドエンジニアに適正がある人の特徴
フロントエンドエンジニアに適正がある人の特徴は以下の通りです。
- 他職種の人とコミュニケーションを取りながらシステムを作りたい人
- ユーザーの目に見える箇所を作りたい人
- 将来はビジネス職も考えていきたい人
ものすごくおおざっぱにまとめるとフロントエンドエンジニアに向いているのは、ビジネスを育てていきたい人と言えます。
なぜなら、フロントエンドはユーザーの行動に密接しており、ユーザーがサービスに求めるものをよりシビアに考えなければなりません。
したがって、ユーザーがサービスを使ってくれない!といった辛い環境を超えるためには、リストアップした人の特徴が必要になるでしょう。
今後は「ユーザー体験」が重視されるためフロントエンドの責任範囲は大きくなるよ!
バックエンドエンジニアに適正がある人の特徴
続いてバックエンドエンジニアに適正がある人の特徴は以下の通りです。
- エンジニアとして長く活躍したい人
- ビジネスタイプというよりは職人気質の人
- 年収を高くしたい人
どちらかというとバックエンドエンジニアは、システム的に考えることも多く職人気質な面が求められます。
難易度が高い側面はありますが、熟練していくと高年収も狙えるポジションのため、よりエンジニアとしての土台を固めたい人には向いていると言えるでしょう。
個人的に初心者はバックエンドエンジニアを目指すのがおすすめ!
まとめ|フロントエンドとバックエンドの適正は全然違う!
ここまでの記事のポイントをまとめます。
- フロントエンドエンジニアはよりビジネス指向
- バックエンドエンジニアはより職人気質
- 「学習コスト」「転職難易度」「年収」からバックエンドの学習をおすすめ
ここまで、フロントエンドとバックエンドの違いと適正についてお話してきました。
何度も言いますが、個人的には特に理由がないなら、バックエンドエンジニアを目指すことをおすすめします。
ただし、ユーザーが直接触れる部分を作るフロントエンドエンジニアも非常にやりがいがあります。
自分がどちらのエンジニアを目指したいか決めれば、以下の記事で具体的な学習方法について学んでいきましょう。