作成したWebアプリを全世界に公開することは大きな意味があります。
どの企業でも1人でオリジナルアプリを作った上で公開、さらには人を集める経験がある人は重宝されます。
いきなり人を集めるようなWebサービスを作ることは難しいですが、一度公開する経験をしておくことは十分意味があると言えるでしょう。
とはいえ、人が集まらないサービスのために費用をかけたくない!という人もいるかと思うので、この記事では
- 無料で使えるWebアプリ公開のサービス
- Webアプリを公開する前の確認項目
を紹介していきます。それでは見ていきましょう。
Webアプリケーションを無料で公開する4つのサービス
とにかく無料でデプロイしたいなら:Render
Renderのメリットは、何といっても無料でRubyやPHP、PythonやNode.js、Goなどで開発したアプリを公開できる点です。
以前までおすすめしていたHerokuが今は有料となったので、その代替としても利用できます。
Herokuのメリットは、月5ドル~という格安で簡単にWebサービスの公開ができる点です(以前は無料プランがありましたが、2022年11月28日に無料プランはなくなりました)。
もはやWebサービスの開発には欠かせないGitを使っているのであれば、それほど苦労することなく扱えます。
日本語の情報も充実しているので、初めてWebアプリケーションを公開するという人はまずはHerokuから使ってみるといいでしょう。
Herokuで全世界にサービスを公開する方法については以下の記事が参考になります。
Herokuを使うべき人をまとめると以下のようになります。
ただし、無料で利用するにはかなりの制限があります。
- 利用時間:750時間/月まで
- データ転送量:100GB/月まで
- 15分間アクセスがなければ停止し、再度アクセスしたときには再起動に約30秒かかる
- 90日で自動的にデータベースの有効期限が切れ、アップグレードしない限り停止されて使えなくなる
一番大きな問題は、90日でデータベースが利用できなくなる点です。アップデートしなければ、90日の間に更新されたデータも消されます。
デプロイ方法については日本語の記事もあるので、デメリットが問題ない人は参考にしながらやってみるといいでしょう。
Renderを使うべき人をまとめると以下のようになります。
Webサイトを無料で公開したいなら:Netlify
続いて紹介するのがNetlifyです。RubyやPHPなどで開発したアプリの公開はできませんが、Reactなどで制作したWebサイトなどを公開する時に便利です。
無料で使える範囲の制限には、
- データ転送量 100GB/月まで(以降100GB辺り$55)
- ビルド時間 300分/月
などがありますが、Webサイトであれば月10万PVぐらいまでなら無料プランで十分利用できます。
Githubと連携させれば自動デプロイも可能なので、サービスの運用まで想定している人にもおすすめできます。
デプロイの際には、以下の記事が参考になるでしょう。
Netlifyを使うべき人をまとめると以下のようになります。
スマホアプリの公開なら:Firebase
3つ目に紹介するのはFirebaseです。Firebaseにも無料プランがあります。
無料枠の制限の一部を以下に抜粋しました(より詳しくは、Firebase Pricingをご覧ください)。
- アクティブユーザー数:5万ユーザー/月
- Firebase Hostingのストレージ利用量:10GB/月まで
- Firebase Hostingのデータ転送量:360MB/日まで
Firebaseの大きなメリットはHerokuやNetlifyよりも、さらに機能が豊富という点です。
具体的に言うと、Firebaseを利用することによって以下の機能をより簡単に実装することができます。
Firebaseは機能が非常に多く、慣れればWebアプリケーションの開発速度を大きく上げることができます。
ただし、その分学習コストも必要とするので、とりあえず公開だけしたい!という人は他のサービスの利用をおすすめします。
また、基本的にPHPやRuby、Node.jsなどのサーバーサイド言語はAPIとしてしか利用できないため注意する必要があります。
対応しているのはSwiftやKotlin、JavaScriptのフレームワーク「ReactNative」などです。どちらかというとスマホアプリの開発者向けですね。
AWSの知識があるなら:AWS Amplify Console
最後に紹介するのが、AWS Amplify Consoleです。一応無料でも利用できますが、バックエンドで使用するAWSのサービスにはお金がかかります。
12ヶ月間は以下の範囲内で無料で利用できますが、12ヶ月を過ぎた後や無料枠を越えた分は料金がかかってきます。まあ、普通に使ってる分には無料枠で事足ります。
- ビルド & デプロイ:1,000ビルド分/月まで
- ストレージ利用量:5GB/月まで
- データ転送量:15GB/月まで
- リクエスト数:50万件/月まで
Amplify Consoleの優れている点としては、他のAWSのサービスと組み合わせることによって、サービスの機能を大きく拡張できる点です。
以下に例を挙げてみましょう。
ただし、これらもAWSの事前知識が必要になるため、学習コストは決して低くないといえます。
より規模の大きなサービスを運用したい!となった際に、導入を検討してみるといいですね。
Webアプリケーションを公開する前の確認項目
特に初めてWebアプリケーションを公開した人にありますが、とりあえず公開できればOKという考えになりがちです。
しかし、せっかくWebアプリケーションを公開したとしても、動作しなければ公開する意味も半減してしまいます。
したがって、Webアプリケーションを公開する前に以下の2項目について確認しておきましょう。
ソースコードのバックアップを取る
まず、必ず公開する前にソースコードのバックアップを取っておきましょう。
Gitで管理していれば大きな問題にはなりませんが、Gitを使用していない人であれば、ソースコードをzipに固めて今日の日付をつけてバックアップしておきましょう。
なぜなら、ローカル環境で動いたのに本番環境では動かないというのは誰もが一度は経験する壁だからです。
ローカルで動くのに本番環境で動かないクエリ
— もず (@bratsche_lagoon) December 23, 2019
意味が分からない( ˙-˙ )
#プログラミング
— よどサン🐱大人プログラミング (@Code_fami) December 15, 2022
完成した認証システムを
本番環境(社内サーバー)にデプロイしたら
なんか上手く動かない😰
調べてると、cookie使うにはhttpsにする必要があるっぽい😱
ローカル環境だと問題なかったのに、、
崖に転げ落ちた気分⤵
その際にやりがちなのが、修正のためにソースコードを編集してローカル環境も動かなくなるケースです。
ローカルで動いていたものが動かなくなるようになると、結構辛いです。
ですので最低限、ローカル環境では動く今の状態をバックアップしておきましょう。
バックアップは本当に大事!
動作確認のテストを行う
続いて、公開前のテストはできるだけ入念に行うようにしましょう。
急にサービスに人が集まるわけではないですが、それでも数人は見に来てくれるのでバグを発生させた状態でサービスを公開はあまりしない方がいいですね。
また、そもそも一度公開までできてしまえば、少しバグがあったとしても修正するのが面倒で放置してしまいがちです。
15分ほど画面でぽちぽちクリックしていけば、最低限のテストは十分できるかと思いますので、早めにバグを修正して公開作業をしていきましょう。
バグのない状態でリリースすることが大切!
Webアプリケーションは公開してからが本番
ここまでお話してきたようなサービスで、Webアプリケーションをバグのない状態で公開したとしても実はまだ終わりではありません。
Webアプリはリリースして終わりではなく、リリースしてからが本番です。
というのも、あくまで最初に公開するのは、ほとんどの場合サービスと呼ぶには程遠いレベルのものかと思います。
ですので、可能であれば「リリースしたら終わり!」ではなく、どんどんと機能追加をしてよりよいサービスを作っていきましょう!
リリースしたらTwitterなどで告知し、しっかりと利用してもらってフィードバックをもらうことも重要ですよ。
まとめ|Webアプリは公開まで行うことが大事
ここまでWebアプリを公開するのに使える無料サービスやリリース時のチェック項目を紹介してきました。
公開サービスには、Herokuといった簡単なものから、FirebaseやAWS Amplify Consoleなど、機能は豊富だけど扱うのが難しかったり、学習が必要だったりするものまであります。
この記事を参考に、あなたの目的に合ったサービスを利用してくださいね!
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