これからIT業界に就職・転職しようと考えている人にとって、IT業界の今後の動向は気になるポイントですよね。
しかし、少し検索してみると
「IT業界は今後未来がないから辞めておけ」
という意見を一定数見かけます。
結論を先にお話すると、IT業界は今後も伸びることが予想されている将来性の高い業界です。
今回は現役エンジニアであり、開発リーダーも務めることのある僕が、
- なぜIT業界は未来がないと言われるのか
- IT業界の現状と今後の需要予測
- 将来性の高い職種
についてお話していきます。
「IT業界には未来がない」といわれる理由
一般的に、IT業界に未来がないといわれる理由は以下の2つです。
- 理由1:AIによってプログラマーが不要になる
- 理由2:安い海外人材の存在
理由1: AIによってプログラマーが不要になる
まずは、AIによってIT人材が置き換えられるという話がありますが、AIによってなくなる仕事は確実にあります。
2013年に出された週間現代の記事によると、2020年になくなる仕事としてプログラマーが挙げられています(なくなってないんですけどね)。
このプログラマー不要の流れは加速しており、最近は非エンジニアでも簡単にシステムが作れるノーコードツールが台頭しています。
↓天下のAmazonが最近ついにノーコードツールを出して話題にもなりました。
» Amazon Honeycode のご紹介 – コードを記述せずにウェブ & モバイルアプリを構築する
つまり、AIによってIT業界の代表的な職種といえる「プログラマー」がなくなる可能性は決してできないのです。
少し先の未来だけど、プログラマー不要の流れは止まらないと思うよ!
理由2:安い海外人材の存在
インドなど一部の地域では人件費が非常に安いため、日本の約10分の1程度のお金でプログラムを作ることができます。
今はまだ、
- 言語的な障害
- 品質的な障害
- 文化的な障害
によって、多くの企業がトライアンドエラーを繰り返している状況です。
しかし、もしこれらの障害を乗り越えるノウハウが確立すると、高い人件費の一般的なプログラマーの仕事はなくなっていくでしょう。
AIの他にも、こうした存在はかつてないほど無視できない状況にあるのです。
企業のグローバル化もどんどん進んでいるしね!
やはりIT業界には未来がないのか?
これだけを見ると「IT業界仕事なくなるし辞めようかな」と思われるかもしれませんが、業界全体では確実に需要が伸びます。
実際にそれらを証明するデータを見ながら解説していきます。
2030年にはIT先端人材が約45万人不足
まず、経済産業省が出したデータによると、2030年にはIT人材が約45万人不足します。
つまり、プログラマーのように一部の仕事がなくなる可能性はありますが、IT業界全体では需要が伸び続けるのです。
転職サイトのdodaの有効求人倍率を見ても、エンジニアについては常に約5倍以上となっています。
さらに言うと、都内のエンジニアとなると1人あたり20件以上も求人票がある状態です。
いかに現在、そして今後のエンジニア需要が高いかがわかるデータといえるかと思います。
現場の感覚としても常にエンジニアは足りてないと感じるよ!
今後求められるエンジニアになるためには?
今後需要の高いエンジニアになるためには、常に新しい技術について学習する必要があります。
例えば、10年前から見るとクラウドはその代表的な例です。今やクラウドで当たり前となったAWSやGCPというサービスがありますが、
クラウドサービスがリリースされた年
- AWS:2006年
- GCP:2008年
- Azure:2008年
と、ここ10年前後の技術であることがわかります。
10年前後で業界の当たり前が変わるなんてIT業界以外では基本的にありえないよ!
このような変化は、クラウド以外の各所でも見られます。わかりやすい例が
- AI・機械学習
- データサイエンス
- ブロックチェーン・NFT
といった技術で、細かい技術を含めると毎日のように技術革新が行われます。
したがって、新しいことをどんどん知っていきたい!という好奇心旺盛な人にとっては、向いている職業といえます。
どんな人がIT業界に向いているか?は以下の記事でも解説しているので合わせてご覧ください。
» プログラマーの向き不向きチェック!適正診断サービスも合わせて解説
とはいえ今日使ってた技術が明日使えない!ということはないので安心してね!
IT業界で今後も需要の高い職種
では、IT業界で今後どのような職種が将来性も高いのか?と気になる人も多いですよね。
全てを挙げるとキリがないので、現場目線で4つだけ挙げていきます。
- 職種1:インフラエンジニア
- 職種2:セキュリティエンジニア
- 職種3:データサイエンティスト
- 職種4:Webエンジニア
職種1:インフラエンジニア
最近、DevOpsという言葉がエンジニア業界でよく聞かれます。
DevOpsとは、簡単にいうと安定的にシステムを動かすため開発者と協力しながら、運用するチーム作りをすることです。
DevOpsには、クラウドが扱えるエンジニアが必須ですが、ここ10年で普及したクラウドを扱える人材は全く足りてません。
今後、企業がシステムを内製化していくにあたって、インフラエンジニアの需要はますます伸びると考えられるでしょう。
現状でもどの企業もインフラエンジニアが足りない!と頭を抱えているよ!
職種2:セキュリティエンジニア
また、個人情報の取り扱いが慎重になっていくにつれ、ますますセキュリティエンジニアの需要が高くなります。
サイバー攻撃といわれてもピンと来ないかもしれませんが、年々攻撃の数は増えており2021年には約5,200億回もの攻撃が観測されています。
今後も、このようなサイバー攻撃は増えていく一方だと予測されます。
それに対応するためのセキュリティエンジニアも、同様に需要が伸びていくと考えていいでしょう。
職種3:データサイエンティスト
機械学習の発展に伴って、最も研究が進んだ分野といえるでしょう。
海外では平均年収が1,200万円を超えるなど、今後より様々なデータを活用したマーケティング戦略が加速することが予測されます。
日本でも割りと一般的になってきましたが、海外での需要を見ていると、今後は確実に需要が高まっていく分野と考えていいでしょう。
新卒でもデータサイエンティストは特別年収が出る企業もあったりするよ
職種4:Webエンジニア
最後にWebエンジニアは今後も安定した需要が見込めます。
なぜなら、IT業界でWebほど日常的に使われているものはありませんし、当然その需要は小さくありません。
10年後もWebが消えることは基本的にないと考えられるよ!
爆発的に需要が増える!といったことは考えにくいですが、一方でなくなるとも考えにくい職種です。
まとめ|IT業界は今後の将来性も高い
ここまでの記事のポイントをまとめます。
- 「IT業界の未来がない」は嘘
- ただしなくなる職種は存在する
- 変化の強いエンジニアを目指そう
ここまで、IT業界の未来ないのか?というテーマで、その答えと今後需要が高い職種まで解説しました。
IT業界の中の人間が断言しますが、今後IT業界は確実に伸びます。
求められる人材になるまで楽な道ではありませんが、シンプルにエンジニアは楽しいですしやりがいもあります。
とはいえ、多くの方は「自分がエンジニアなんてなれるの?」と不安かと思うので、向き不向きを以下の記事でチェックしていきましょう!