エンジニアにとってキャリアアップが大事なことはわかっていても、そもそもSESでどうやってキャリアアップする方法がわからない人も多いはずです。
キャリアアップの方法がわかっているだけで、エンジニアとして一歩有利になれます。
多くの人は「毎日頑張れば給料が上がる」と思っていますが幻想です。スキルアップしない限り、給料は上がりません。40代を超えて「全然給料が増えない!」と文句を言っても正直手遅れです。
とはいえ、SESエンジニアでキャリアアップするのは簡単でないことも事実です
そこでこの記事では、SESエンジニアのキャリアアップ方法について解説します。この記事を読めば、明日から何を意識して仕事をするべきかわかります。
SESにはキャリアアップできる環境・できない環境が存在する
一般的にSESエンジニアは、プログラマーとして現場にアサインされます。
しかし、このようなSES企業ではキャリアアップできるか?と言われると、非常に微妙です。
プログラマーの市場価値は5年で上限に到達する
プログラマーの市場価値は1つの言語ごとに5年ほどで上限を迎えます。
1つの言語に対して
- 5年の経験を持っているプログラマー
- 10年の経験を持っているプログラマー
の給与はそれほど変わりません。
企業によっては若い人が好まれるため採用では経験が浅いエンジニアが優遇されることも。。
したがって、20代~30代中頃まで順調に年収が上がっても、そこからは年収が全く上がらないということが起こります。
そして年収が上がらないことに気づいた30代中頃で転職しようとしても、若い人が優遇されるため転職市場も非常に厳しいです。
結果的に年収が上がらない企業で働く選択を取るしかないエンジニアは少なくありません。
SESエンジニアとしてキャリアアップする方法は「3つ」だけ
SESエンジニアとしてキャリアアップするなら、大きく以下の3つしかありません。
- 経験年数が5年以内なら経験値を稼ぐ
- PLやPM・テックリードなどの管理をする
- AIやブロックチェーンなど希少価値の高い技術を身につける
経験年数が5年以内なら経験値を稼ぐ
ここまでも話したとおり、普通のプログラマーとしては5年で市場価値の上限が来ます。その間に、どんなキャリアを歩みたいか大枠を決めてください。
5年経ってもプログラマー経験しかない場合、急激なキャリアアップは難しいと思ったほうがいいです。市場がそうなっている以上覆すのは難しいです。
- エンジニアスキルを突き詰める
- プロジェクトを管理する立場になる
- IT関係のコンサルを行う
- ITスキルを生かした事業を行う
この4つのグループのどこに所属したいか?を考えるとイメージしやすいです。
SESエンジニアの市場価値に関しては、より詳しく以下の記事で解説しています。
» 客先常駐(SES)の市場価値・将来性は?若手エンジニアの成長戦略
PLやPM・テックリードなどのプロジェクト管理をする
会社を変えることなく給与や市場価値が上げるには、担う責任が増えるからです。任される仕事が変わらない限り、キャリアアップすることはありません。
PM・PL・テックリードに共通して言えるのは、人に管理される立場から人を管理する立場に変わることです。
多くのエンジニアは、人を管理することを避けてキャリアアップすることを望みますが茨の道です。逆に言えば、需要に対して供給が常に足りないので個人的にはこれらのキャリアを目指すことをおすすめします。
これらの立場を目指すなら、常にプログラマーから一歩上の目線で提案をすることが重要です。
一般的なプログラマーは、現状に対する文句しか言うことはありません。
それらの「現実的な改善方法」「優先順位から逆算した提案」ができれば、現在のリーダーに重宝されます。
提案し続けることで、チャンスを与えられる可能性も増えます
AIやブロックチェーンなど希少価値の高い技術を身につける
市場価値の高い人材は、転職市場でも重宝されます。最新技術を扱える人材はどこの会社でも引っ張りだこです。
現在は以下の技術は需要 > 供給となっており、希少価値が高いです。
- AI人材
- ブロックチェーン技術人材
- データサイエンティスト
- Go/Pythonのエンジニア
- Androidアプリエンジニア
スキルチェンジは大変ですが、SESのように案件によって技術が変わるならチャレンジしやすいはず。
ただし、希少価値の高い技術は時代とともに変わります。一度学習すれば一生安泰ということはあり得ないことは注意してください。
本気でキャリアアップを狙うなら行動する覚悟を決めることが重要
キャリアアップに必要なことが頭でわかっても、実行できなければ全て絵に描いた餅です。
ここまで自分のキャリアに満足できていないのに、行動を変えずに明日からのキャリアに満足することはありません。
まずは客観的に自分の環境を見直すことが重要です
今の環境でどのレベルまでキャリアアップできるか考える
まず、今の環境で冷静にどこまでレベルアップできそうか?を考えてみてください。
判断軸としては、ここまでお話したように以下の通りです。
- 経験が5年程度あるか
- 客先でPL/PMも任せてもらえる企業か
- 最新技術の現場にも入れてもらえる企業か
- 上記のキャリアに魅力を感じるか
今よりも責任のあるポジション・希少価値の高い技術に触れられるかを客観的に見てみましょう。先輩にそうした人がいるなら、話を聞いてみるのも1つです。
自分がそのキャリアに魅力を感じるか?も重要な指標です。
魅力的なキャリアでないなら、どんなキャリアが魅力的か、その環境を提供する「理想の企業」はどんな企業か考えることをおすすめします。
» 【SES辞めたい?】必ず見つかるエンジニアの「理想の職場の考え方」
補足:SES企業にはビジネスモデル上給与に限界がある
SESはビジネスモデルの関係上、出せる給与に限界があることは知っておいた方がいいです。
SESは、「1人1ヶ月あたり60万円」というように、1人の単価によって会社の売上が決まります。
SESのビジネスモデルにおいて、売上を上げる方法は2つしかありません。
- 1人あたりの単価を上げる
- 1人あたりの労働時間を長くする
単価はせいぜい100万円が上限ですし労働時間にも上限があります。そのため、実質的に給与の上限が決まります。
SES企業でキャリアアップをすることで、給料アップは十分見込めます。
しかし、SESで年収800万円まで到達できるか?と聞かれると、ほとんどの企業では難しいことを理解しておく必要があるでしょう。
まとめ|SESがキャリアアップをするなら自分の軸を持つことが重要
ここまで、SESエンジニアがキャリアアップする方法とそのための行動について解説しました。キャリアアップの方法は以下の3つ。
- 経験年数が5年以内なら経験値を稼ぐ
- PLやPM・テックリードなどの管理をする
- AIやブロックチェーンなど希少価値の高い技術を身につける
これらのキャリアを実現するためには、「客先でどんな役割を任せてもらえるか」「営業が最新技術案件のアサインにも協力的か」なども重要です。
そのためにも今の現場で活躍しているSESの人がいるかどうかを確認しましょう。
しかし、SES企業はビジネスモデル上給与の限界があることも事実です。SESの市場価値や将来性については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。