ブラック企業で働いている事実を友人達に話すと、

そんな会社すぐに辞めちゃえよ
こういった事を言われる。

確かにその通り、そんな事は百も承知だ。
でもなかなか辞めるに辞めれないのが現実で困っている・・・。
一方で同時にこういった悩みに直面している人も多いのです。
それはなぜか?
実はそこには、辞めさせないようにしているブラック企業側の思惑が存在しているからです!
あなたはその巧みな扇動によって、ブラック企業に操作されているだけなのです。
ブラック企業の舞台裏、紹介します。
辞めにくい人材だけを積極採用している
巷ではブラック企業の特徴として、採用人数を膨大に増やして、可能な限り使い倒し、辞めたらまた大量の募集をかけるといった類の話がよくでます。
確かにこういった感じで人材を使い捨てにしているブラック企業は多い。
ですが中には、
- 飲食店
- 介護
- 引っ越し屋
- SEの下請け
のようなブラックのレッテルが張り付いてしまっている職種などは、もはや大量募集をかけても人材が集まらないのが常識にもなっている。
従来通りのやり方が通用しない訳です。
むしろそういった職種の場合は、応募の時点で人材の選りすぐりを行なったりもするのです。
通常のホワイトな会社では、面接の時点で
- 積極性がある
- 問題意識が高そう
こういった姿勢がかいま見える人材は評価に値する。
しかしことブラック企業においては、
- 積極性がある ⇒ 協調性がなく洗脳しずらい
- 問題意識が高そう ⇒ 法を破ったらすぐに訴えそうなヤツ
こういった評価を下すのです。
その為もあってか、面接採用される人間は、
こういった人間に偏る傾向があるのです。
さらには、家族持ちや住宅ローンを抱えている人間も、ブラック企業にとっては格好の「辞めにくいタイプの人間」としてターゲットになります。
言わずもがな、背後に守る人の存在や高額なローンを組んでる人間は多少無茶な事をふっかけても辞めない人間として評価するのです。
もしアナタが上記の項目に当てはまるようなら要注意。
もうすでにこの時点で、辞めるに辞められない人間として選別されている可能性があります。
グレーゾーンを徹底利用するブラック企業

給料が仕事内容に見合わない。拘束時間が異常に長い。
今となってはどれもこれもブラック企業の定義には当てはまることばかりの周知の事実。
更には世間一般的に言うところのグレーゾンに当たる部分を巧みに調べて、かつそれを最大限に利用しているのもブラック企業の特徴と言えます。
例えば、辞めたいのに辞めにくくする王道的なこんな手法がある。
通常の会社であれば、退職の旨を伝えるのは1~3ヶ月前に申し出るのが常識的です。
ですがこれはあくまでも常識的な話しであって、法律的に決まっている事ではありません。
ブラック企業はそんな盲点をつきます。
仮に退職の旨を伝えたのが12月。希望の退職月を3月で退きたいという意向を伝えたとしましょう。
すると、上司なり社長なりは、

何言ってんだ〇〇くん。今はうちも人手不足で大変なんだ。
すぐに体制ができるわけはないから、引き継ぎには最低1年は見てもらわないと!!
こんなあり得ない事を言ってくるのです。
しかも実際問題として、現場は本当に人手不足だったりする。
すると人の良いあなたは、この現実と空想を織り混ぜられた奇妙な説得に打ち負かされ、反論できなくなってしまうのです。
当然の事ながら、1年後に引き継ぎが完了し辞められるような事はない。
しかも慢性的な人手不足により引き継げる人材も入社すらしてこない。
こうして辞めるに辞められない無限ループにはまっていくのです。
作られた感動工作
ブラック企業ではミーティングや、勉強会、決起集会(キックオフ)の場で何かと「感動的な逸話」を演じるフシがあります。
表向きではそれは、社員のモチベーションを上げるためや、皆んなで目指す方向性を統一するためなどともっともらしい事を言う。
こういったフレーズを要所要所に散りばめ、
「自分たちは崇高でレベルの高い事に取り組んでいる」
といった事をひたすら演出する。
また、歴代の有名な偉人達をたびたび登場させ、話に重厚感を持たせるのもブラック企業の典型的な感動工作の特徴です。
ありがちなのが、
- 松下幸之助
- 稲盛和夫
- 本田宗一郎
こういったビジネスで大成した人物を話しの節々に登場させる事で、自分たちも彼らと同等のレベルを目指し、事業に取り組んでいるという事を声高に叫ぶのです。

彼らと同じ事をやることが自社の発展につながるのだ!!
こんな事をのたまわる。
しかしこれ、本当の意図は別にあります。
「感動的で崇高なレベルの仕事をしている人は幸せでかっこいい。」
こういった誰にでも否定のしようのない正論をかざせば、それを逆手に取り無理難題をふっかける事ができるのです。
- 崇高な仕事の実現⇒甚大な努力が必要 ⇒ 長い労働時間も我慢しろ
- レベルの高い仕事⇒実力重視 ⇒ ボーナスが出ない
こういった動線を張るために、感動工作を施し、本来であれば「騙されている」はずなのに巧妙にかき消しているといえるのです。
また、皆んなが一様に高次元のレベルに突き進んでいる雰囲気になると、そんな空気感の中では

ここで、やっぱり俺だけ辞めるなんてとてもじゃないが言い出せない・・・。
こういった演出も同時進行で成してもいるのです。
ブラック企業は、本当に崇高な仕事レベルなんて目指しているはずもなく、本音は単なる労働力の搾取・どうやって使い潰すか。こういった画策を施しているにすぎない。
違和感を感じているが辞めにくい人へ

ブラック企業で働いているが辞めるに辞められない人、違和感を感じているが辞めにくい人に向けた、裏舞台で工作されている思惑を暴露してきました。
実際問題として、上記のような空気感の中で、自分だけ「会社を辞める」と言い出すのは非常に切り出しづらい部分があります。
しかし、これだけは客観的な事実として知っといて下さい。
言い方は悪いですが、ブラック企業に於いてアナタの存在はそれほど大きなものではありません。
なぜなら、会社側も始めから「どこまでこいつを使い倒せるか?」を前提基準に全てを進めています。
その裏付けとしてブラック企業の上司や幹部は、部下が辞めたいと言ってきた時の対処マニュアルも身に着けているのです。
そして、そのマニュアルを逸脱した時点、「こいつはもうこれ以上は使い倒せない」となった時点で、一気に見切りを付けます。
なのでアナタが辞めたいと感じているのであれば、中途半端が一番良くありません。
曖昧な態度では練り上げられた「辞めさせないマニュアル」にのっとって全て跳ね返されてしまいます。
辞めると決めたなら、それを上回る気迫でせまり、抜け出す意思を伝える事が第一歩です。法律的に何週間前には伝えなきゃいけない、とかそういった話の類ではもはやないのです。
辞める意向が伝わると、あっけらかんとするほどに素っ気ない態度に切り替わるのもブラック企業の奇妙な特徴と言えるでしょう。
裏舞台工作を知ることで、あなたが少しでも辞める意思を伝えるための援護になればと思います。
参考になるかわかりませんが、私の転職体験談を以下の記事にまとめてるので、興味があれば見てみてください。